ジャック・ドーシーなど、VCや企業がアフリカに興味を持つ理由

ジャック・ドーシーオピニオン
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Jack Dorsey(ジャック・ドーシー)氏は、アフリカへ注力する実業家である。

詳細を明らかにしていないが、TwitterとSquareのCEOであるドーシー氏は先月、来年は最大6カ月をアフリカ大陸で過ごすと発表した。

ドーシー氏だけでなく、他の経営者やベンチャーキャピタル(VC)も、アフリカ大陸で起こるテクノロジー爆発とその利益に可能性を見出している。

ブルッキングス大学のアフリカ・グロース・イニシアチブの研究員であり、クリントン前政権で国務副長官を務めたウィットニー・シュナイドマン氏は、以下のように述べている。

「テクノロジー分野で多くの投資機会と成長が起きている。ジャック・ドーシーは、アフリカ市場の複雑さを理解し始めるため、適切な時期に、適切な場所にいて、適切な時間を投資している」

 Witney Schneidman

最近発表された国連のレポートによると、アフリカには若い人が増加しており、シュナイドマン氏はこの人口を「テクノロジー起業家にとって自然な市場」としている。

アフリカ54カ国の総人口は13億人で、平均年齢は19歳。今後30年間の世界人口増加の半分以上は、アフリカで起こると予想される。

アフリカはまた、銀行口座を持っていない人々の人口が世界で最も多く、金融技術や決済の分野の企業にとって魅力的だ。

Facebookの初期の投資家でAccel PartnersのパートナーでもあるJim Breyer(ジム・ブレイヤー)氏は、アフリカの投資機会を2000年初めの中国に例えた。

現在はBreyer Capitalの創設者で、北京に拠点を置くIDG CapitalのCEOであるブレイヤー氏は、アフリカの有望な企業は必ずしも何か新たなモノを発明するわけでなく、「テクノロジーを活用する新しい方法」を見出していると述べた。

「アフリカでは、スマートフォンや他プラットフォームの利用を通して解き放たれた、飛躍の機会が生まれている。アメリカをはじめとする一流大学の優秀な人材がアフリカ大陸へ戻り、起業家や開発者の人材プール拡大に貢献している」

Jim Breyer

ベンチャー投資

大手テクノロジー企業も注目しはじめ、多くの企業を軌道に乗せるため、スタートアップのアクセラレータプログラムを開始した。

Microsoft(マイクロソフト)は今年5月、ケニアとナイジェリアを皮切りに、同社初のアフリカの開発センターへ、今後5年間で1億ドルを投資すると発表した。

FacebookとGoogleは、いずれもアフリカのローカルスタートアップのアクセラレータープログラムを持っている。

中国のコングロマリットであるAlibabaも同様のプログラムを用意している。12月、Alibabaの共同創業者であるJack Ma(ジャック・マー)氏はNew York Timesに論説を掲載し、アフリカの起業家が推進する「次のデジタル革命」を概説した。

一部の企業はベンチャーキャピタルの道を進み、アフリカのスタートアップへ戦略的投資をしている。Visaは、アフリカの消費者向け決済製品である、PalmPayの株式20%を取得すると発表した。

ラゴス(ナイジェリアの都市)とサンフランシスコを拠点とするオンライン決済プロセッサのFlutterwaveも、人気のある投資先である。Pitchbookによると、UberやAlipayと提携し、Salesforce Ventures、Mastercard、Google Developers Launchpadなどから資金を調達している。

ブレイヤー氏は、2017年にガーナのヘルスケア企業であるmPharmaを支援していた。mPharmaは、今年に入ってケニアで2番目に大きな薬局チェーンを買収している。

また、Eコマース企業のSokowatchAfrica Health HoldingsJetstreamApollo Agricultureも支援している。

インフラ未整備が持つ機会

既存のレガシーシステムがないことも、投資機会の一部だ。

Sokowatchの初期投資家の1人である、Lynett Capitalの創設者Ben Lynett(ベン・リネット)氏は、インフラの未整備は投資機会であり、障害でないと言う。

2016年からアフリカに投資しているリネット氏は、以下のように話している。

「テクノロジーで解決可能なインフラが欠けていることを目にしている。つまり、インフラが不足していて、何も構築されていないところでは、飛躍的な成長の可能性がある。何が理にかなっているのか理解し、独自の方法で適用することが最適だ」

また、バリュエーションは「合理的である」という。CB Insightsによると、10億ドル規模のスタートアップ400社のうち、アフリカに拠点を置くのは2つだけである。

中国のベンチャー投資家は、アフリカ地域へ積極的に投資している。

ナイジェリアのフィンテック企業OpayとPalmPayは、2019年第4四半期に中国のベンチャーキャピタルから2億2000万ドル以上を調達した。

しかし、リネット氏は、規模を拡大したとき、テクノロジー人材を十分に確保することは難しいかもしれないと述べている。

ナイジェリア

ブルッキングス大学のシュナイドマン氏は、アフリカ54カ国にある『困難なルール』と『規則の一貫性』を知り、その市場で現地パートナーを見つける必要があることも逆風になり得ると言う。

将来性に賭けた投資家たちは、不確実性を十分に理解している。

今後のアフリカ市場に注目したい。

参照:CNBC

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