2020-01-20 (月曜日)

お金の問題になるとヒトの脳は判断を間違うようプログラムされている

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我々はお金で苦労したくないと考えるが、実際は惰性に負けたり、セールの衝動で無駄遣いをしてしまったりする。

これは、なぜか。

CNBC Financial Wellness Councilのメンバーで、金融心理学と行動ファイナンスの准教授であるBrad Klontz(ブラッド・クロンツ)博士が理由を説明してくれている。

意訳して紹介したいと思う。

人類進化からお金に関する判断を読み解く

人がお金に関して正しい判断をするのは、とても難しい。

我々は、何をすべきか知っているはずだ。

将来のために貯蓄し、支出を記録し、クレジットカードローンやリボ払いを避けるなどなど。しかし、多くの人にとって、『自分がすべきだとわかっている知識』と『自分の行動』には、大きなギャップがある。

このような知識と行動のギャップは、経済力にダメージを与え、恥ずかしく絶望的な気持ちにさせてしまう。

では、我々はお金に関して何をすべきかを知っているのに、なぜ実現するのは難しいのだろうか。

どうやら、お金の問題になると、私たちは間違った判断をするよう仕組まれているらしい。人の脳は、限られた資源しかない、危険な世界で、短期的に生存するよう、何千年もかけて進化してきた。

つまり、人の脳は概ね満足な生活ができる現代において、最適な財務管理をするため設計されたものではない。

お金
Via Alu

我々の本能の観点からすると、お金周りで間違った判断をする事は問題でない。正常だ。

本当の異常は、お金に関して正しいことをしている時である。つまり、自然な衝動を抑えて、無効にするよう制御している。

お金と本能の闘いの多くは、希少性と絶え間ない脅威の中で、密に連携する小さなグループの一員として脳が最適化された環境で自分自身を描くとき、​​最も理にかなっている。

これが、我々の脳が進化した背景であり、本能は危険な条件下で生き残り、繁栄するように設計されている。

したがって、本能に従うと、将来のためお金を貯蓄することはできない。私たちの祖先にとって、節約する意味はほとんどなかった。

昔は自分たちが持てる量しか運べず、貴重な資源の1つである食料を救うことはほとんど不可能だった。これは、保存方法がないので、すぐだめになってしまうからだ。

人類進化の観点から言えば、リソースは出来るだけ早く消費した方が良い。栄養失調と飢餓が絶えず脅威となっている中、わざわざ将来の為に貯蓄しようとは思わないだろう。

できる限り消費しようとする先祖の本能は、現代人である我々に受け継がれ、過剰消費をめぐる苦闘を説明してくれている(食べ過ぎ飲みすぎは良い例)。節約は比較的新しい概念であり、消費という自然な衝動を意識的に無視する必要がある。

経済的に成功するには、貯蓄する習慣を身につけ、続けられる人になる必要がある。明日、来週、来月のためにお金を貯めるだけでは、将来の安定的なキャッシュフローは得られない。

何十年もかけて成長するであろう場所に、お金をストックしておく必要があるのだ。

先史時代、生存するためには、自分たちのためだけでなく、グループへ資源を共有する必要があった。猟師が獣を仕留めて肉を持ってきたら、仲間と分け合うことが期待される。

これは、次回、運が悪い場合のヘッジとしても機能していた。彼らが他人へ積極的に行う食料の共有は、必要なとき他人から共有してもらえるようになり、生存確率を高めていく。

お金
Via Alu

このようにして、共有意識は後世にも受け継がれていった。シェアリングエコノミーは、実のところ新しい概念でない。

多くの人は、自分が節約しお金を貯めている時、周りの人は財政的にうまくいっていないだろう考え、優越感に浸っている。特に経済的に恵まれていない人は、自分の持っているものを共有し、他の人が困っているときに貸すなど、『利己的』にならないことが大事だ。

長期的に貯蓄し富を生むには、共有本能を抑える手段を見つける必要がある。

多くの場合、自分の収入の一部を慈善事業に寄付するなどし、豊かになった時は世界をより良くするために何かができるという考え方を取り入れる必要がある。

満足感を我慢し、お金を貯め、富を築くことを要求する現代社会では、人の自然な衝動を覆すことが必要だ。

繰り返しになるが、私たちは、お金のことになると間違った判断をするようにできている。経済的な成功には、衝動を抑え、経費を節約するための継続的な努力が重要となる。

簡単なようで難しい判断が、お金で苦労しない人になるため必要だ。

動画でも解説

参照:CNBC


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Keisuke Kuribara
株式会社Propagation代表取締役。興味対象は、ビットコイン、大麻、ウェブ、金融、生物、心理など。金融から健康、テック、音楽など様々な事について執筆しており、このブログは月間10万PV程度となっております。自身のアウトプットや知的好奇心を満たすことが主な目的です。お仕事の依頼や相談などお気軽にお問い合わせください。

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