2020-01-20 (月曜日)

ビットコインの何が面白いと思うか💸

- Advertisement -

特に公言しているわけではないが、僕はおそらくビットコイナーに分類される。なぜなら、その他ブロックチェーンと言われるものへ関心を持っているものの、ビットコインほどではないからだ。

ビットコイン一筋で、それ以外は邪道というマキシマリストでないが、ビットコインというものを強く『信用』している一人である。

では、なぜ僕はビットコインを信用しているのか。

それは、『信用がいらない』からである。そして、信用がいらない、つまり『トラストレス』であることが、僕は最も面白いと感じている。トラストレスの定義は人それぞれあるだろうが、僕は取引に際する信用が極めて小さいことだと考えている。

ビットコイン自体はここ10年ほどで出来たものだが、用いられている要素は、さして新しいものでもない。新しいアルゴリズムを用いることで、何かを解決しようとするプロジェクトが多い中、ビットコインはすでに確立されている既存技術をうまく組み込み(PoW)、経済合理性が働きやすいプログラムにインセンティブを組み込んだ。

そして、ビットコインの世界では、全ての人間が、公平で同じ立場にいる。

この記事では、僕がビットコインを面白いと感じている理由について書いてみる。結論、『分散性』という言葉に帰着するのではないかと思う。

  • 「ビットコインでどうなんですか?」
  • 「ビットコインやってますか?」
  • 「ビットコインてまだあるんですか?」

こういった、非常に抽象的な質問をぶつけてしまう方にも役立つことと思う。

なお、筆者は金融のプロではないし、経済の博士号を持っているわけでもない。ついては、勘違いや齟齬などがあると思う。ぜひ、ご指摘いただければと思う。

発行体がいない

ビットコインには発行体がいない。

これはどのようなことか。まず、皆が手にしている「諭吉」や「栄一」は、日本の中央銀行が発行している。これは、米ドルであればアメリカの連邦準備銀行(FRB)だし、ユーロであれば欧州中央銀行(ECB)である。

つまり、貨幣の流通は国が管理しているので、貨幣の価値やリスクは国の評価になる。日本円の金利は非常に低く、また自然災害(地震など)が発生すると買われる。これは、簡単にいえば、日本円と日本の信用が高いことを意味している。

日本の将来を日本人は悲観するが、投資家はリスクオフになると円を買う傾向にあるのは紛れもない事実である。

しかし、トルコやアルゼンチン、ベネズエラ、ジンバブエといった国では、法定通貨の信用力が非常に低い。

このように、国の信用力や経済政策で、貨幣の価値というのは操れてしまう(簡単ではないが仕組み的に)。また、通貨を発行する元は、通貨発行益を得ることもできる。利権が発生する箇所に腐敗が生じるのは、人間社会の常である。

諭吉
Image by Maccabee from Pixabay

繰りかえすが、ビットコインには発行体がいない

では、どのように流通しているのか。それは、プログラムに基づいて新規発行され、データとして記帳されいく。データの記帳は、コンピューターの計算で行われるのみ。そして、全てプログラムで稼働するため、変更を行うことは非常に難しい。

プログラムで稼働し、人間の意思が介在していないことが持つ意味はなにか。すでに述べたが、人間は、権力や政治力を持つと基本的に腐敗する。

法定通貨を発行するのは、権力ある団体とその人間である。

なるべく、安定させよう発展させようと、金利や発行額を決定していくわけで、法定通貨が便利であることには間違いない。しかし、腐敗した政府から身を守るため、発行体のいないアセット、つまり資産をポートフォリオにいれていくのは、選択肢の一つにいれ良いのではないかと、僕は考えている。

どの世界でも同じである

米ドル、日本円、ユーロ、ポンド、スイスフラン。

これらは各通貨が流通している市場で機能するものの、他国では簡単に利用できないかもしれない。米ドルは石油取引に用いられていることや、植民地支配の成果もあり、世界各国で使用できる確立は高いが、勿論全ての国では使えない。

為替市場としては大きいものの、日本円は基本的に日本でしか利用できない。

ところが、ビットコインはどこかの国が発行しているわけでなく、単なるプログラムなので、どの国にいっても単位は同じである。カザフスタンでもパプアニューギニアでも、ブルキナファソでも、話題のレバノンでも、『1BTCや1satoshiは、1BTCや1satoshi』である。

世界
Photo by Chris Lawton on Unsplash

ビットコインは、わずか10年ほどしか稼働していない金融システムだ。したがって、どの国でも使用できたり、別のアセットと交換できたり、レートが近しいわけではない(取引量でスプレッドに相違がでるのは当然だ)。

ただし、単位が共通であることに変わりはない。ある国で1BTC持っており、移動したからといって減価しないのだ。

ソフトウェアである

ビットコインはソフトウェアだ。

Cryptocurrency、すなわち暗号通貨であるが、仮想通貨だったり、暗号資産だったり、デジタル通貨と呼ばれることもある。

確かに通貨と名付けられていることから、通貨として使用できる。だがしかし、ビットコインで税金を支払える地域は非常に少ないため、一般に普及する通貨としては機能しない。

前置きが少し長くなったが、ビットコインはただのプログラムであり、好きな人間がP2Pネットワークへ勝手に参加しているだけ。だがしかし、オープンソースのP2Pネットワークなので、誰もソフトウェアを管理していないが、参加している全ての人で管理しているとも言える。

プログラムは、指定された事が言語として記述され、言語化された命令を忠実に実行し続ける。

ビットコインは、通貨としての機能を持つ、ただのプログラムである。特定の人間の意思が介在しないことは、その他通貨と肩を並べる際の比較材料として、とても重要だと思う。

供給量に限りがある

ビットコインには、2100万BTCという最大供給量がプログラムで決定されている。

法定通貨が、年x%を目標にインフレさせていき、流通・存在する通貨の総量が増加し続けるのとは逆である。MMT(現代貨幣理論)とかね。

供給量に限りがあるものは、いずれ尽きる。手にできる可能性が低くなり、また難しくなるのである。入手困難で、限りがある資源は、基本的に値上がりするモデルとして予測できる。

まさに、ゴールドまたは金のようなものである。このことが、ビットコインはデジタル・ゴールドと呼ばれたり、値動きが原油と似ていたりする所以だろう。

いつまでも降ってくるモノより、限りあり年々入手しずらくモノの方が、長期的に値上がりする可能性は高い。そして、金や原油のように、探せばあるかもしれないという可能性としての限界ではなく(埋蔵量の予測)、ビットコインは供給量と供給スケジュールがプログラムで指定されている。

変更は、容易でない。

適度な流動性がある

ビットコインは、暗号通貨と呼ばれるもののなかで、最も流動性がある。

以下のグラフを見てみると、ビットコインは暗号通貨の総時価総額で約68%を占めており、また約1294億ドル、つまり約14兆円が流通していることになる。

ビットコイン ドミナンス
https://coinmarketcap.com/charts/

取引の大半は米ドルステーブルコインのTetherや米ドル、ユーロ、日本円、ポンドなどで行われているようだが、これらは取引所での売買代金に基づいたデータであり、正確な数値はだせない。

なぜなら、実際に、人と人が会い両替を行うような対面取引や、OTC取引は含まれていないからだ。

https://coinlib.io/global-crypto-charts

対面でビットコインと法定通貨と取引する人物をマッチングさせるサービスに、Localbitcoinsというものがある。このサービスで、どれだけ取引が行われているかはCoindaceで見ることが可能。

中南米や中東の国でも、比較的取引が行われているだろうことを確認できるはずだ。

https://coin.dance/volume/localbitcoins/ARS
https://coin.dance/volume/localbitcoins/KZT

移動に許可がいらない

ビットコインの送金は、実のところ、どこかへ送っているわけではない。

あるアドレスに記録されていたデータを、他人のアドレスへ記録するだけである。このデータが改ざんできないよう、マイナーが取引を検証している。

物理的なモノを運ぶわけではないビットコインは、国際送金が非常に楽である。受け取る先の人物が、ビットコインを交換できるのであれば、本当に簡単だ。

たとえば、日本から、距離的に正反対のブラジルへ、5億円分の資産を移動したいとしよう。こういった高額の資金移動において、ビットコインは最も簡単であると僕は考えている。

銀行
Photo by Museums Victoria on Unsplash

銀行送金で5億円分をブラジルへいきなり送金してくれと言われても、AML/CFTだとかなんとかで許可されるには時間がかかるだろうし、許可されてから送金実行までも時間がかかる。現金で持ち込むのは、勿論物理的に厳しい。これは、ダイヤモンドやゴールドでもそうだ。持ち込み時、税金が課されることもあるだろう。

ビットコインなら、ウォレットへ入れておくだけだ。これはハードウェアでも良いし、PCのクライアントソフトでも良いし、紙でも良いし、モバイルウォレットでも良い。

最終的に、秘密鍵とウォレットをロックするパスワードさえ控えていれば、容易にどこでも持ち出せるし、送金することができる。そして、上述しているように、ある程度の流動性を見込めるので、換金性も高いと思われる。

それぞれの状況によるのでなんとも言えないが、僕は、高額の資金移動において、ビットコインが最も手軽なのではないかと思える。

政府や金融機関が、送金を止めらることはまずできない。

まとめ:分散性

ここまでで、ビットコインが面白いと思う理由を簡単に述べてきた。

いずれも、分散性という言葉でまとめることが出来る。検証に大きなコストのかかるシステムは、ブロックチェーンによって、大幅に安価となる可能性がある。これは、証券といった金融分野だったり、物流といったサプライチェーンだったり。

僕はマキシマリストではないので、ビットコイン以外のブロックチェーンはゴミだとか、残る可能性が無いとは思っていない。そして、分野によっては、きちんと活用されていくことと思う。

しかし、『お金』というものは、最も改ざんされてはイケないもので、かつシンプルである必要があるはず。ビットコインは、技術として新しいことを盛り込んでいないので、とても堅牢だ。

そして、ビットコイン以上に、誰も管理に関与しない暗号通貨は出てこないだろう。高速な送金やマイクロペイメント、スマートコントラクトに代表される条件分岐したアプリケーションなどは、サイドチェーンやオフチェーンで実現可能である。

ビットコインは、最も仕組みとして分散している通貨だということが分かったことと思う。さて、今後、『ビットコインてどうなんですか』という質問は、出てこないといいな。


- Advertisement -
Keisuke Kuribara
株式会社Propagation代表取締役。興味対象は、ビットコイン、大麻、ウェブ、金融、生物、心理など。金融から健康、テック、音楽など様々な事について執筆しており、このブログは月間10万PV程度となっております。自身のアウトプットや知的好奇心を満たすことが主な目的です。お仕事の依頼や相談などお気軽にお問い合わせください。

返事を書く

あなたのコメントを入力してください。
ここにあなたの名前を入力してください

- Advertisement -

こちらもオススメです

モバイルメッシュネットワークはLightning Networkを介してインセンティブを得るようになる

Bitcoin Magazineに面白い記事が出ていたので、翻訳して紹介したいと思う。 記事はモバイルメッシュネットワークを構築していくこと、インターネットに接続していなくてもビットコインの取引ができるようになるだろうというもの。Lightning Networkは、そのモバイルメッシュネットワークを構築していくインセンティブになるという。この、モバイルメッシュネットワークであるOSS「Lot49」というものが6月11日にリリースされたようだ。 Lot49のWP発表 モバイルメッシュネットワークを開発する企業『goTenna』は、同社の子会社であるGlobal Mesh Labsが率いるオープンソースプロジェクト「Lot49プロトコル」に関するホワイトペーパーを発表した。

絵文字を使用する人はセックスを多く行っているという調査結果🤗

セックスやデートライフと絵文字の使用には、何か関係があるのだろうか。 『PLoS ONE』誌で発表された最新の研究によれば、多くの事実が明らかになっている。実際、デートの可能性がある時、絵文字を頻繁に使用することはセックスまで行くことだけでなく、デートライフを活発かつ成功させることにもつながっているようだ。 これらの結論は、キンゼイ研究所の研究者によって実施された、2つの研究から得られたものである。 1.大規模な調査

【Wifiあり】渋谷区立中央図書館はノマドにオススメ!キレイ、静か、無料

先日調べ物をするため渋谷区立中央図書館に行ってきた。 建物は全部で4階あり、非常に静かでインターネットも通っており、きちんとした座席もあるということで、渋谷区(原宿方面)でノマド場所を探している人にとってオススメできる場所だと思ったので紹介したい。 場所と館内 場所は、原宿駅のすぐ近く。ちょっと疲れる竹下通りの脇道を入り、少し歩くと到着する。途中、縄が巻かれた木があり、宗教ってすごいなと思ったり。

魅力的な「おっぱい」とは?

胸のサイズに対する『オスの好み』は、進化と適応を反映していると考えられている。 これを最もらしく説明するためには、魅力的とされる特徴が、女性の潜在的な生殖能力や健康への、手がかりとなることを示さなければならない。 しかし、好みの大部分は文化的に判断されている可能性があり、それはメディアが売りにしている『女性美』という概念かもしれない。 胸は大きい方がいいのか 1960年以来、多くの研究が女性の乳房の魅力を、特にサイズに関して評価してきた。

死亡率が高かった危険な仕事Top10。アメリカ編

「仕事がうまくいかない」という事は、締め切りに間に合わなかったり、上司に怒鳴られたりする場合がある。だが、大きなケガをしたり、運が悪いと死亡を意味する人たちもいる。 米労働統計局(BLS)の新しいデータによると、2018年に職場での死亡した者は5,250人で、2017人からわずかに増加した。労働者10万人中3.5人が死亡した計算だ。 最も一般的な職場での死亡は輸送に関連しており、2,000以上の労働関連死は輸送事故によるものであった。これは労働関連の全死亡者の40%にもなる。 次に多かったのは物や器具との接触で、昨年は13%増の786件だった。稼働中の機械や器具に挟まれた作業員が39%、落下物や器具に巻き込まれた作業員が17%増加したことが影響した。

こちらの記事も読まれています

- Advertisement -