あなたを預言者に変える予測市場とは?ブロックチェーンとの相性や展望も【集合知】

予測市場
Image by Geraldine Dukes from Pixabay

この記事は、Youtubeへ公開した動画を元に記述したブログです。

文字よりも動画が良い方は、以下よりご覧頂きたいと思います。

はじめに

今日は、予測市場という自分の将来に対して、お金の賭け事を出来る市場について話したいと思います。

予測市場は基本的に先物市場で、バイナリイベント、つまりイベントが発生する/しないの概念に基づいています。

金融の世界では、参加者は将来の出来事の結果によって利益が変わる契約を取引します。

予測市場は、そのような出来事の結果をお金として交換可能にするものです。

主には、選挙の結果、株式の価格変動、スポーツの試合、天気や気候の変化など特定の状況特定のイベントが発生する可能性に賭けます。

ほとんどの場合、賭けの価値は特定の結果が実現する確率に比例します。

予測市場の概念として重要なことは、テニスの試合や競馬での伝統的なギャンブルと同じように、結果を正しく予測している人正しくお金を稼ぐことが可能だというものです。

現在、予測市場の設計において不可欠な部分として、ブロックチェーン技術を使用する新世代のプラットフォームが開発されています。

予測市場の歴史

ブロックチェーンベースの市場は新しいものだが、予測市場は何世紀にもわたって様々な形で使用されてきました。

ただし、現代社会では技術的な課題、地理的な制約、政府の規制によって制限されています。

インターネットの登場により、1980年代から90年代にかけてオンラインで出来る賭博取引所と政治賭博市場が誕生し、真に世界規模の最初の予測市場が誕生しました

基本的に、どんなイベントを取引できるかを生み出し、オッズを計算し、結果を判断し、支払いを処理する特定の事業者によって運営されていました。

ほとんどの政府は、オンラインの予測市場をギャンブルまたはオプション取引のいずれかと見なし、厳しく規制しています。

その結果、限られたタイプの事象を特定の管轄でだけ利用できるに至っています。

最も大きなプラットフォームのいくつかに、主にスポーツや競馬などのギャンブルで使用されている、BetfairSmarketsがあります。

このような取引所は、各イベントで各顧客の純獲得額に対して、設定された取引手数料として計算される料金を請求することによって収益を得ています。

なんですが、昔Intradeというサービスがありました。

Intradeは、オンラインの賭博市場が政府の規制に違反しているときに、何が起こるかを示した実例です。1999年に設立されたIntradeは、2008年と2012年の米国大統領選挙で、政治活動を予測することの正確さについてすごい注目を集めました。

しかし2012年、Intradeは米国連邦政府によって規制されていない商品の取引を行っていると訴えられ、その後アメリカ人はサイトにアクセスすることを不可としました。

政府に規制を受けたことでIntradeは取引量は劇的に減少し、2013年にサービスを閉鎖するに至ったのです。

ビットコイン(Bitcoin)が誕生したことで、Fairlayのような暗号通貨を支払い手段として受け入れる、新しいオンラインの賭け市場が登場しました。

Fairlay

分散型決済システムにより、これらの事業者は銀行やその他規制上の問題を回避できます。

暗号通貨を使用するオンライン賭博場は世界中の誰もが予測市場に参加することを可能にしています。

Fairlay

しかし、一般に規制されておらず、参加者は運営者が詐欺では無いことを信頼しなければなりません。

ただのギャンブルとは違う?

時間が経つにつれ、将来の出来事の結果を予測することはより簡単になります。

1ヶ月後よりも、明日の天気を予想しやすいのは想像に容易いです。

利益が発生するかどうかは、特定のイベントの結果に対する予測の正確さによって変化します。

したがって、参加者は最も正確な予測を可能にするため、精一杯の努力するのです。

適切な市場分析を行った後、参加者の大部分が同じ結論に達した場合、予測は一方よりも片方が多くなる傾向にあります。

例えば、あなたがコイントスに賭けをした場合、表が出る確率は裏が出るのと常に同じ確率です。

この結果に影響を与える外部条件はありません。

運がイベントの結果に重要な役割を果たすため、純粋なギャンブルです。

予測市場は、将来の出来事が実現する可能性に関して、数多くの人の知恵を集約し、お金をかけることになります(集合知とも呼ばれる)。

予測市場はどのように機能する?

予測市場は、将来の出来事の結果に基づく契約にリンクされています。

概念を分かりやすく説明するために、例として大統領選挙を取りあげよましょう。

当該の先物契約(予測市場)は、予想される結果が生じた場合に100円を、そうでない場合に0円を提供するように構成されているとします。

「X」が大統領になるという契約に70円の価値があるとしたら、市場ではその候補者が選挙で勝利する可能性が70%あるということです。

反対に、「Y」の契約の価値が30円であるとすると、市場での勝利の可能性は30%になります。

購入した先物契約と報告されているイベントの結果が一致する場合、投資家は100円を得ます。

もし、結果とベットした契約が異なる場合、何も受け取れません。

時間が経つに連れて、多くの人が先物契約を購入するようになり、価格は市場の状況や参加者が入手できる情報に応じて変動していきます。

予測市場はなぜ効率的なのか

予測市場は、1人ひとり個人の信念ではなく、多くの意見に依存しています。

大勢の人々は、1個人よりもはるかに多くの情報を全体的として持っていると仮定します。

予測市場の参加者は金を儲けるため、市場と問題のトピックの両方を詳細に調査および分析し、イベントの結果をより正確に予測できるようにすることに精進するのです。

多くの人が能動的により多くの情報を集めようと努力し、お金を得るため正確な結果を予想しようとする行為は、1個人の予想と比較してはるかに正確性が高くなるのは当然ですよね?

契約執行と相性の良いブロックチェーンは予測市場にどのような影響を与えるか

ブロックチェーンシステムの主な利点は分散化です。

これはビットコインの何が面白いかという動画で話しています。

分散化のメリットは、取引に際する信用が極めて小さくて良いことです。

分散化がもたらす利点は、取引を管理する責任を担う事業者や仲介人の排除にあります。

したがって、第三者機関が関与していないため、ユーザーが必要以上に高い手数料を支払う必要はありません。

ブロックチェーンは、取引を管理するためプロのブローカーに頼る必要はなく、投資家が迅速かつ容易に先物契約へ参加することを可能にします。

さらに、集中型のプラットフォームでは、他の参加者よりも有利になるよう、いくつか重要な市場情報が管理している当局によって隠されることがあります。

しかし、分散型システムには中央の当局は存在しません。

複数のユーザーが関与しあってネットワークを維持しているからです。

すべての市場情報は公に利用できます。

現在ある、ブロックチェーンを用いた分散型予測市場をいくつか上げてみます。

ただし、分散型のプラットフォームは、仕組みは非常に民主的でいいですが、ある大きな問題を抱えています。

それはスケーラビリティです。スケーラビリティとは、システムで取引が増大したときに適応できる能力・度合いのことです。

スケーラビリティの問題は何か

取引の数が多すぎると、ネットワークトラフィックが渋滞(遅延)する可能性があります。

皆で投票し検証することで合意に達するネットワークでは、誰もが全てを対象に投票できますが、逆に言えば権力がありません。

それは、伝統的な立法制度で最高裁判所が国内のあらゆる事件を解決することになっていたシステムがすっぽり抜け落ちたようなものです。

ネットワークが混雑すると、取引は遅れるので、実質マーケットとして成立しなくなってしまいます。

まとめ

ここまでで話してきたように、予測市場というのは、なんでも無い一般人を預言者に変えるシステムで、ビジネスや社会を変える可能性があります。

そして、予測市場は概念として分散型のシステムと非常に相性が良いです。

ビジネスの活用例でえば、予測市場の仕組みをGoogle(グーグル)やMicrosoft(マイクロソフト)が採用しています。

たとえば、新規プロジェクトのアイデアが自社の擬似市場に「上場」されると、全社員がバーチャルマネーを投資します。

マネジャーの仕事は、市場のモニターを見て人気の高まっているプロジェクトに予算をつけるだけです。プロジェクトがうまくいけば、「株主」には配当がありますし、アイディアを上場した本人にはボーナスが入るというものです。

多くの人が金銭のために調査検討し、お金を投じているので、将来イベントの成功確率をあげることができるのです。

そして、銀行の縛りを受けず、取引所を信頼する必要もなく、政府に規制されることもない、完全に公平な予測市場を作り上げるため、世界中の事業者が分散型予測市場に着目し、開発を進めています。

分散型予測市場というのは、結果を検証するのが非常に難しく、またスケーラビリティの問題もあるので、すぐに実現するものではありません(たぶん)。

ただし、こういった面白い市場があることを知っておけば、将来の役に立つと思いますよ。

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