情報の検索、解釈、記憶に影響する確証バイアスとは?

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たとえ反対の証拠を示されたとしても、人は頑なに既存の信念へしがみつきます。

心理学では、この頑固さを「確証バイアス」と呼んでいます。

確証バイアスは、認知バイアスと呼ばれる人間が心の中に抱く、最も一般的なバイアスの1つです。

確証バイアスとは何かを要約すると、人が既存の信念を確認するためだけに情報を解釈したり、記憶したりする傾向のことです。

ほとんどの人は自分の確証バイアスに気づいていないので、最も強力で陰湿な人間の偏見の1つと心理学では言われたりします。

私たちの頭の中にある目に見えない声は、事実に関係なく、常に自分の言うことへ同意するのです。

確証バイアスは、「マイサイドバイアス(Myside bias)」とも呼ばれ、日々の意思決定へ常に存在します。

私たちは、主に自分の意見や信念を裏付ける証拠へ依存し、その信念に反するものは無視します。

これは、デマやエセ科学が蔓延し、サンクコストを無視できないことから明らかでしょう。

このバイアスは、さまざまな場面で現れる可能性があります。

情報の検索

ユーザーが情報を検索する方法は、検索結果に大きな影響を与えます。

検証したい仮説を持っている研究者を想像してみてください。

ほとんどの研究者は、突然仮説へたどり着くことはありません。

通常、既存の信念と調査済みの他データに基づいています。

つまり、新しい研究課題を特定の方法で「尋ねる」ことで、情報の検索に微妙なバイアスをかけ、自分が見つけそうだと思った結果を正確に見つけることができるわけです。

現代社会では、SNSがユーザーの傾向に合わせてフィードを調整するアルゴリズムとなっているため、確証バイアスを解除することは非常に困難です。

UFOの存在を信じている人がここにいます。YouTubeやFacebookは、彼らへUFOに関連する投稿を絶え間なく流し、UFOの存在を裏付ける証拠として提示するでしょう。

また、何かの投資対象に肯定的な証拠・情報ばかりを集めてしまう傾向も挙げられます。

情報の解釈

まったく同じ証拠が得られたとしても、ある問題について相反する見解を持つ人々は、相反する結論に達することがあります。

例えば、銃規制法にある州は殺人発生率が減少傾向にあるというデータが示されたとしましょう。

  • 銃規制支持者は「データは銃規制法をより多く支持する」と言うかもしれません。
  • 銃規制法の反支持者は「単なる相関関係であり、すべての優れた科学者は相関関係が因果関係を証明するものではないことを知っている」と言うかもしれません。

同じ情報を見て2つの相反する結論に達するだけでなく、既存の信念と『競合する証拠』については、より厳しい基準が必要になることがよくあります。

上記の場合、銃規制へ否定的な者は「複数の地理的地域、すべての性別と人種、都市部と非都市部で、この関係を明確に示す、時系列の縦断的な対照研究を見せてほしい」と提案する可能性があります。

情報の記憶

確証バイアスは、既存の信念を裏付ける情報しか記憶できない「選択的想起」だと、冗談めかして呼ぶ人もいます。

夫婦間の出来事で記憶は錯誤し、口論となることがよくあるでしょう。

妻:「この前父に話しかけたとき、あなたは失礼だったよね?」

夫:「あまり覚えていないけど、ただ質問へ答えているつもりだったから、何か他に言うことはなかったよ」

期待に合致する情報は、矛盾していても強く記憶されます。

記憶は感情にも依存するため、感情が強く動いた時に作られた記憶は、他の記憶よりも残りやすいです。

感情が強く動いたということは、すなわち合理的思考ではない可能性があるので、事実を湾曲することが往々にしてあります。

ただし、合理的思考が正解で、非合理的選択が不正解というわけではありません。

確証バイアスに対してできること

ここまでで、確証バイアスについて理解できたと思います。

では、自分の決断や判断に、バイアスの影響を与えないようにするにはどうすればよいか、少し基になりますよね。

端的に言えば、簡単な方法はありません。

なぜなら、確証バイアスは他の認知バイアスと同様に、通常は無意識だからです。

冒頭でも書きましたが、ほとんどの人は自分が確証バイアスに関与していることへ気付いていません。

できることは、日々の先入観の中で、自分自身に挑戦することを心がけることです。

なるべく、判断をする時は確証バイアスが働いていないか問いかけていきます。

競合する説明や別の視点を探し、偏見をあまり持たずに受け入れてみましょう。

人生における確証バイアスをなくすことはできないかもしれませんが、いつ機能しているかを意識するのに役立つかもしれません。

そして、確証バイアスを意識することは、自分自身をより理解するのに役立つことでしょう。

参照:psychcentral

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