この記事は、Youtubeに公開した動画を元に記述したブログである。

文字よりも動画が良い方は、以下よりご覧頂きたい。

はじめに

今日は株式投資の話しをしていきたいと思う。

内容は、僕が好きな書籍である「ウォール街のランダム・ウォーカー 株式投資の不滅の真理」の紹介だ。

結論から言ってしまうと、「個人投資家は個別株を売買したり。プロが運営するファンドへ投資するよりも、インデックスファンドを買って気絶して方が、遥かに良い結果を生む」という単純なもの。

要約すると、株式市場を構成する幅広い銘柄で構成されたポートフォリオを持っておくだけで、銘柄入れ替えや積み重なる売買手数料が降りかかる高い運用コストのファンドに勝つ可能性が高いということである。

原著の出版から40年以上たっているが、この主張は確かなままである。

主にアメリカ市場を元にしているが、知識と経験を持つプロが運用したファンドは、S&P500インデックスファンドの成績を概ね下回っている。

投資本なので、主張は変わらずとも、時代の背景、技術革新、開発された金融商品にふれるため、改正版が都度出ているので、購入する場合は最新版が良いだろう。

内容紹介

この書籍で主張されている理論は比較的シンプルなもので、「ランダム・ウォーク理論」に基づいている。

これは、市場における株価形成は効率的であり、チンパンジーは適当にダーツを投げて選んだ株とプロが選択した銘柄のポートフォリオで、投資成績は変わらないという仮設を検証しているものだ。

過去、プロが運用するファンドの3分の2以上はインデックスファンドの成績よりも見劣りしている。

現在の金融市場はとても複雑で、ヘッジファンドなどのプロに勝つことはできないと思うだろう。しかし、その考え方は間違いかもしれない。

実際、2009年、リーマンショックで株価が大暴落したとき、生き延びたのは株式を売らず気絶していた個人だった。生き延びた個人は、その後回復した相場で損を取戻し、立派なリターンを上げている。一方、プロはデリバティブ商品の売買やテック株で大火傷している。

ランダム・ウォーク理論については先に述べたが、物事の過去の動きから、将来の動きや方向性を予測することは不可能だというものだ。株式市場に当てはめると、短期的な方向性の変化を当てるのは非常に難しいといえる。

著者は投資銀行に入り、アナリストになり、世界最大の投資信託会社で社外取締役を務めたバリバリ金融業界の人である。そして、株式投資におけるアカデミックな研究をしていた。

つまり、バリバリ中の人の主張ということだ。

投資するにあたり、多くの人が何らかの分析をする。

分析手法は、次の2つ、テクニカル分析とファンダメンタルズ分析に分けられる。

テクニカル分析は過去のチャートパターンなどの値動きを分析し、将来に渡って同様の動きを見せると仮定し、売買するものだ。

ファンダメンタルズ分析は、企業の価値を割り出し、現在過小評価されている株式を買い、過大評価されている株式を売るというものだ。

株式市場でのトレードを美人投票に例えると、自分は良いと思う物ではなく人が良いと思いそうなものへ早めに賭けて、参加者が増え価格が上がったところで他人に売りつければ、必ず勝つことができる。

簡単に言えば、自分よりも頭が悪い人へ買った価格よりも高く売りつけられれば、本質的な価値など無くても儲かるわけ。

ラテンの格言に、すべての物の価値は支払う値段によって決まるという物がある。これは、忘れず頭に置いておきたい言葉である。

基本的に、バブルが起きる原因は美人投票であり、人類は学ぶことなく群衆心理の餌食になっているわけだ。

チューリップ・バブル、南海バブル、不動産バブル、ドットコムバブルなどなど、バブルについては別の動画で紹介したい。

後追いする人へ売りつければ儲かる事は事実が、勝ち続けるのは非常に難しいだろう。

こんな感じで、本の中では過去起きた相場で、多く損した人が出た事例が紹介されている。

つまり、過去の事例を研究することは、教訓を活かすため非常に有用なのだ。

僕自身も感じていることであるが、投資で大損する人というのは、手っ取り早く金持ちになりたいと考え、ホイホイついていってしまう人だと思う。

ランダム・ウォーク理論に基づく投資は、長期間に渡って分散されたポートフォリオを持ち続けることで最高のパフォーマンスが出るというものだ。

したがって、周りが一夜にして金持ちになろうと熱狂しているなか、その熱気に乗らず、人に流されない忍耐強さがとても重要になる。

 本書は個人投資家に向けた本であるが、プロの投資家がどのような舞台で戦っているか見てみよう。2006年と10年以上前の時点で、全米の証券取引所の売買金額は、デリバティブ市場も含めると毎日1兆ドルを超える。

こういった世界で、日々売買を繰り返しているわけだ。

プロのトレーダーは理論に基づく金融工学を駆使してファンドを運営しているわけで、素人はプロが運用するファンドに高いコストを払ってお金を預けていることとなる。

繰りかえすが、本書は、プロに高い金を払う必要は無いことを説明している。

テクニカル分析とファンダメンタルズ分析の話しに戻ろう。

人々はなんとか投資で儲けようと、オカルトを含む様々な手法を検討してきた。テクニカル分析は売買タイミングを予想しようとするもので、ファンダメンタルズ分析は企業価値理論のもと売買するものだ。

この両者は全く考え方が違うので、お互いに批判しあっている。これについては、この動画では触れないことにする。

一応、本書は将来の株価を予想することはできないという本なので、テクニカル分析をディスってみる。チャーティストは企業の成績などどうでもよく、歴史は繰り返すという仮定を主眼において売買する。

筆者はバリバリ金融の人だが、テクニカル分析で成功した人は見たことがないそうだ。明日の株価が上昇するか下降するかは五分五分でしかないので、コイン投げと同様に予測することは不可能である。

著者はテクニカル分析を見下しているので本書内ではこき下ろしているが、テクニカル分析が儲からないと言っているわけではない。大事なことは、単なる「バイ&ホールド戦略」でも、テクニカル分析以上に良い収益を上げるということである。

テクニカル分析が有効だと主張するのであれば、インデックスファンドをバイ&ホールドした戦略よりも成績が上回らなければならないわけだが、現状、どの戦略も上回っていないという。

基本的に、株式を売買すると、その度に取引手数料と税金がかかることになる。つまり、バイ&ホールド戦略は最も低コストで雑念にさらされにくい。

テクニカル分析アナリストが金融機関に属し、情報を発信しているのは、個人投資家へ日々の売買を促すためである。つまり、テクニカル分析に基づくトレーディングは良いパフォーマンスを上げないかもしれないが、取引手数料を稼げるのでブローカーとしては良い存在なわけだ。

では、ファンダメンタルズ分析に話しを移そう。

ファンダメンタルズ分析は本当に役立つのか。前提として、プロのアナリストに個人はとてもかなわない。だが、プロのアナリストが必ず一貫して優れたパフォーマンスを維持するこができるか、というとそうでもない。

プロのファンダメンタルズ分析アナリストを抱えたファンドが過去に良い成績を収めていたとしても、それが継続するとは限らない。2009年にウォールストリートジャーナルが検証した結果によると、2007年まで連続してS&P500を上回った投信は14あったものの、1年後である2008年にも市場平均を上回ったものは1つしかなかったそうだ。

投資家に平均以上のリターンを提供するかという点で、ファンダメンタルズ分析はテクニカル分析と変わらないという判決が学会では下されている。

いずれにしても、テクニカル分析もファンダメンタルズ分析も、いずれかに基づく売買をしたところで、インデックスファンドの成績を上回ることは基本的にできないのだ。

インデックス運用は非常に賢明である。

では、インデックスの何が良いか。

インデックスファンドは、ポートフォリオが自動で分散される事によって、リスクも分散されることだ。例えば、何かの高騰はどこかに影響をあたえるが、その高騰はどこかにとってプラスの効果を生んでいる。

これは、あるイベントにおけるリスク因子を分散された先が吸収してくれるわけだ。

国際分散投資に関しては数多く論文が発表されており、アメリカ株などだけでなく少しだけ新興国のリスク高い株式を組み込むと、実際には全体のリスクは減少することが示されている。

これを相殺効果と呼ぶ。

ある研究によれば、アメリカ株式84%と外国株式16%が最もリスクが小さくなり、ポートフォリオ全体のリターンは高くなることが示されている。

つまり、S&P500だけでなく、MSCI新興市場を使ったり、幅広い債券のインデックスファンドをポートフォリオに組み込んだりすると、不況時でもなんらかのファンドがリターンをもたらすようだ。

もちろん、年齢、収入、リスク許容度によって運用スタイルは変わるだろう。

後半には、高頻度取引、裁定取引戦略、行動ファイナンスだけでなく、現金保有のメリット、保険、国債、オルタナティブ資産、税金、年金などの話しも出てくるので、詳細な話は書籍を手にとっていただければと思う。

感想

この動画で話した内容は、コストを抑え、インデックスファンドのバイ&ホールド戦略を実施しようというものだ。これは、金融機関に収益をもたらさないので、あまり歓迎されないだろう。

金融機関も商売でやっているので、売上を最大化させなければならない。つまり、金融機関が売りたい商品と、個人投資家が買うべき商品は一致しないのである。

投資に興味があり、過去を学び、賢く運用したい人は、是非本書を読むと良いだろう。マトモな金融系の人は、全員読んでおくべき書籍だと言っているくらい、「ウォール街のランダム・ウォーカー 株式投資の不滅の真理」は良い本だ。

自分は大丈夫だ、自分は儲かると過信しないことが最も重要だろうと思った。過信しないことで、冷静に状況を見つめ、群集心理に惑わされない意思を貫くことができる。

インデックスファンドへ投資したい場合、米国株に力を入れている楽天証券が良いと思う。海外株式メニューからS&P500インデックスETFを購入するか、投資信託メニューからヴァンガードの物を選ベる。運用コストが非常に低く、オススメである。

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