ある国と商売人の物語。法人税30% vs 払いたくないEさん

あるところに法人税30%の国がありました。

その国は商売をするのにとても魅力的で、お客様がたくさんいます。

人がいないところでは商売になりませんから、商売人としては魅力的な国ですね。

その国は非常に面白い制度を取っており、利益ではなく売上へ税金を課しています。

100万円の売上があった場合、30万円が税金で引かれ、70万円手元に残る計算です。

このことから、その国では限界コストが低い程、商売は有利になっています。

その国で商売をしている人たちは皆、「30%の税金は高いな〜」と文句を言いつつも、お客さんがいるので店舗を構えることを選択していました。

商売をするにあたって、まず最も大変なのは集客だからです。

わざわざ未開の地を開拓したり、少し人がいるところで頑張るよりも、見つけてもらい易い方を多くの人は選択しますよね。

ある日、その国で商売をしつつ、他の国でも結構儲かっているEさんは、強行手段へ出ることにしました。

方法はこうです。

  • 店舗はその国に構える
  • 実際の支払いは他の国でしてもらう

例えば、お客様がお金を払おうとすると、財布だけオフショアの国に飛ばされて、すぐ戻ってくるようにします。

このようにすれば、魅力的な国に店舗を構えつつも、他の国で売上を上げることができるので、法人税を払わなくても良いことに気づきました。

「お客さんだけ集めて、売上は回避すればめっちゃ儲かるやんか!」

よし、決行だ。

Eさんは、決済処理のプログラムを書き換えました。

ついでに、法人税を回避できた分、「商品を少し安くできるな、お客様は喜ぶだろう」ということで値下げも実行…!

その国では、店舗の設計に変更がある場合、届け出を出さなければなりません。そして、店舗を開く時には、その国固有のコードが付与、認証されます。

数日後、Eさんの店舗は強制的に休業とさせられていました。

ドアが開かないのです。

Eさんは、他の人も法人税が高いことへ文句を言っていると知っていたため、代弁者となり、訴えを起こしました。

Eさんの店舗は人気なので、その国としては存在を無視できないものですが、法律は法律です。

Eさんが持つ店舗のライセンスコードを剥奪すると発表しました。

その国とEさんの戦いは、多くの人の間で強い関心を集めています。

  1. 国は法人税を下げるのか
  2. Eさんは引き下がって謝るのか

1の場合、多くの人は自分の実入りが増えるため歓喜するでしょう。

法人税が30%→15%になったら、100のうち70だったのが85に激増します。

2の場合、国は税金から現金を溜め込み、他国との競争優位性を保っているので、その国が弱体化することを国民は望んでいません。

そして、国民は法人税が30%であることなど知らないのです。

今後の展開に要注目です。

<備考>

その国 = APPL

Eさん = Epic Games

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Keisuke Kuribara
零細企業の代表 / ウェブマーケティング、コンサルティング、EC / 漫画と本が好き / 生物捕獲が趣味