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元ケンブリッジ・アナリティカ社員ブリタニー・カイザー氏著書の「告発」は行動経済学やデータ広告に興味ある人へオススメ

告発 フェイスブックを揺るがした巨大スキャンダル
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ケンブリッジ・アナリティカってご存知ですか?

おそらく、データマイニングや広告、ブロックチェーン、プライバシーなどのトピックへ興味がある人の間では、悪名高いことで有名です。

一応、Wikipediaを引用し説明しておきます。

ケンブリッジ・アナリティカ(Cambridge Analytica Ltd : CA )は、かつて存在したデータマイニングとデータ分析を手法とする選挙コンサルティング会社である。

事務所は米国とイギリスに置いていた。スティーブン・バノンは、かつて役員会のメンバーであった。

2016年6月に実施されたイギリスの欧州連合離脱是非を問う国民投票や、2016年11月に実施されたアメリカ合衆国大統領選挙において、いずれも勝者側が利用した選挙コンサルティング会社として注目された。しかし一方で効果を疑問視する声があり、さらにデータ収集や広告の手法についてプライバシーや情報操作の懸念も指摘されている。

フェイスブックの個人情報流出問題で情報の不正取得が疑われていたが、2018年5月2日、関連会社とともに破産手続きを申請したことを発表し、同日付で全ての業務を停止した。同社は声明で「この数カ月、数多くの根拠のない批判の的にされてきた」と不正を改めて否定したが、問題が報じられて以降顧客離れが止まらず、事業継続が困難になったという。

Wikipedia

簡単に要約すると、ソーシャルグラフや現地調査を含め、個人に紐づく様々なデータセットを収集&モデリングし、緻密なターゲティング広告を運用していた企業です。

広義の広告代理店ですが、運用金額と社会への影響が大きい「政治関係者」が多くクライアントにいたため、データサイエンスに基づく『政治プロパガンダ製造機』とも呼ばれていました。

背景はNetflixの『グレート・ハック SNS史上最悪のスキャンダル』を見ていただくと分かりやすいです。

告発 フェイスブックを揺るがした巨大スキャンダル」は、そんなケンブリッジ・アナリティカの元社員であるブリタニー・カイザー氏が書いた本。

帯には元幹部と書かれていますが、厳密には普通の社員です。

CA社のCEOであったアレクサンダー・ニックスが、さも重要人物であったかのように尋問で話していたため、幹部と勘違いされて困るとカイザー氏が本書で述べているくらいなので(笑)

読んでみていただければ分かりますが、アレクサンダー・ニックス氏は僕が知る典型的な金あるペテン師そのままで笑いました。

みなさんも、ペテンには気をつけましょう。

んで、この本では何が書かれているかというと、

  • CA社がどんな過程で誕生したのか
  • クライアントはどんな人であったのか
  • ターゲティングまでのモデリング方法
  • データ収集方法
  • 絡んでいた人物

などなど。

めっちゃ面白かったです。

Brittany Kaiser, former Cambridge Analytica director: 'I voted for Bernie'

Facebookには以前「友達API」という物があり、サードパーティのアプリケーションを利用する際に表示される利用規約へ同意すると、その人物だけでなく友達の情報まで取得可能になっていました(現在は廃止)。

したがって、FBのAPIを利用して「性的嗜好診断」や「性格診断」、「心理テスト」などのゲームをプレイさせると、その人物のサイコグラフィックスをモデリング可能となり、居住地域や収入、宗教感、政治感、友人関係まで分かってしまうのです。

こうしたことから、ある人がFBでLike(いいね)したページやサイトを数百取得できれば、友人や家族以上に、その人の事を理解できるそう。

ちなみに、サイコグラフィックスとはライフスタイル、行動、信念(宗教)、価値観、個性、購買動機、あるいは商品使用程度によって顧客を分類するための基準で、一般に購買者の心理的要因を総評している言葉です。

CA社は選挙の際、敵となる相手が過去行った発言の一部を切り取り、歪曲した情報を多数の媒体で発信したり、そうしたクリエイティブセットを大量に作ってマイクロターゲティングしたユーザーへ個別に流したりしていました。

マイクロターゲティングは、対象とする個人に関する情報を詳細に分析し、嗜好や行動パターンを把握することによって、より効果的な戦略を構築する手法です。

詳細は書ききれないので、ぜひ読んでみてください。

少し、自分のオンライン上のデータ管理を気をつけたり、利用規約を読むようになったり、たまにGoogleやTwitter、Facebookを騙すため全然関係ない情報を検索したりするようになると思います(僕は前から行っていましたが、さらに気をつけようと再確認した次第です)。

  • ブラウザにはアドブロックを入れる(Ublock Originが良いかも)
  • 検索エンジンはDuckDuckGo(!g でGoogle検索も使える)
  • ブラウザを目的によって分ける(仕事はChrome、プライベートはFirefoxやBrave等)

上記に上げた例は即効性ありかつ簡単で、誰でも利用できます。

僕は音声デバイス(Amazon EchoやGoogle Home等)を購入しないのですが、それはデータを不要に取得され、スパイウェア化するのが怖いから。

どこでどのように音声取得されてるか分からないの、めっちゃ怖いですよね?

とは言いつつ、Xiaomiのスマートバンドはしてるので矛盾してますが(笑)

日本人からは聞かない話ですが、ヨーロッパ圏や米国圏ではFBの信用が極めて低い事を示唆する内容もあり、新たな知見を得られるでしょう。

確かに、僕はイギリス在住の方と連絡を取った際、FBは嫌いだから使ってないと言われた経験があります。

本書は結構文字量が多く、かなり読みごたえあります。

オススメは、

  1. Netflixでグレートハックを見る
  2. Wikipediaでケンブリッジ・アナリティカのページを読む
  3. 告発を読む

です!

こうすると、1)ブリタニー・カイザー氏の風貌や声が分かり、2)問題の背景が分かった状態で本書を読めると思います。

ぜひ、手にとって見てください!

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