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日曜日, 12月 15, 2019

これだけは見ておこう。『30分で判る経済の仕組み』という動画は超良い無料教材だ

経済の仕組みというのは一見難解だ。

初めて見る単語ばかりで、何の本を読んでも分からない方も数多くいると思う。

だが、Youtubeに上がっている、ヘッジファンド創設者であるレイ・ダリオ氏の「30分で判る経済の仕組み」という動画は、イラストの動きに合わせ内容が端的に述べられているので非常に分かりやすい。

この動画を見たあとに、日経新聞やロイターなんかの記事を読むと、これまでとは違った味方ができると思う。

おすすめの勉強方法は、Youtubeで動画を2回以上見ること。動画を見たあと、音声を聞きながら本記事の下にある本文を読むこと。視覚で把握し、聴覚で慣れ、文字で理解すると良い。

この動画がすんなり頭に入れば、経済に関しては結構理解できている人物になれる。

Googleドキュメントで文字起こしをしてみた様子

この動画を見ていたとき、テキストデータでも欲しくなった。

Googleが文字起こしをGoogle Docsでやっていたので、試しに30分の動画を読み込ませてみた。

クラウドにデータを上げたので、ダウンロードなどしたい方はリンクからご自由にどうぞ。

全文

漢字や文体、足らない部分を補正し全文載せておく。

これ、インタビューで文字起こしとかするのは、割と直近のうちに速攻で終わるようになる気がする。外国語のインタビューなどは、文字起こしをGoogle Docsで行い、そのままGoogle翻訳で多言語化。できる人間で補正って感じに、全部Googleで完結する。強すぎる笑。

音声(YoutubeからMP3に変換)

30分で判る 経済の仕組み Ray Dalio

本文(補正済み)

経済のカラクリが簡単なものなのですが、それを理解している人は少なく、またそのからくりが納得できず経済的な苦難に追い込まれている人も多いのです。ですから今日は、経済のカラクリを簡単に具体的にお話ししたいと思います。

これは型破りな考え方ですが、30年以上にわたって確かな成果が証明されたために、私は世界金融危機を予知して避けることができました。では始めましょう。経済の仕組みが複雑に見えますが、そのカラクリは簡単なものです。これは簡単な構成要素と簡単な取引から構成されています。これが繰り返し何度も何度も起こっているのです。取引を引き起こしているのは人間の知恵です。

ここから経済を動かす3つの主な要素が生まれます。第1は生産力の成長。第2は債務の短期的な周期。第3は債務の長期的な周期です。この三つの要素を個別に考え、またそれを積み重ねたモデルケースを考えると、経済の動向と現在の状況を理解できるのです。最初に経済の最も簡単な要素である取引を見てみましょう。簡単に言えば経済は取引の積み重ねであり、取引とは簡単なものです。私たちはいつも取引をしています。何かを買うと取引が発生します。取引では買い手がお金とクレジットを提供し、それと引き換えに売り手が物品サービス資産などを提供します。

クレジットはお金みたいなものですから、使われたお金とクレジットを合計すると支払総額が分かります。この支払総額が経済を動かします。支払額を売上量で割ると単価が分かります。これが取引です。これは経済のカラクリの構成要素です。経済の波と動きは取引によって引き起こされます。ですから、取引を理解できたら経済の仕組みが理解できます。経済市場は買い手と売り手が取引をすることで構成されます。

例えば小麦市場、自動車市場、株式市場そしてその他の市場です。経済は、全ての取引と全ての市場の積み重ねなのです。すべての市場での支払い総額と売上総量を計算すると、経済の仕組みを理解することができます。

簡単なものです。人、会社、政府機関、この全てが今話した取引をしています。お金とクレジットを、物品、サービス、資産と交換しているのです。買い手と売り手の最大手は政府機関です。これは二つに分類できます。中央政府は税金を徴収しお金を支出します。そして中央銀行ですが、これは普通の買い手売り手と違って、経済のお金とクレジットの総量をコントロールできます。すなわち、中央銀行は利子の動きを制御し、また新しい通貨を印刷できるのです。このため中央銀行はクレジットの流れに大きな影響を与えます。

クレジットを考えてみましょう。クレジットは経済の重要な要素ですが、一番理解されていない要素でもあります。これは、一番大きく変動しやすいため、最も重要な形態の要素なのです。買い手と売り手が市場で取引をすると同様に、貸し手と借り手も取引をします。貸し手は手持ち金を増やそうとし、借り手は手持ち金以上のもの、例えば家とか車を買いたいし、ビジネスを始めたり、投資をしたいのです。

クレジットは貸し手と借り手を助けることができます。借り手は借用額、すなわち元金に利子を加えて返済することを約束します。利子が高いと負担が重荷となり、借用額は減少します。その反面、利子が低いと借用額は増えます。借り手が返済を約束し、貸し手がそれを信じるとクレジットが発生します。二人が誰であってもクレジットは発生させることができるのです。これは簡単に見えますが、クレジットには異なる一面もあります。クレジットが発生すると、借金が発生します。借金は貸し手には資産であり、借り手には債務です。将来、借り手が元金と利子を返済すると、資産と債務は消滅し、取引は生産されます。

では、クレジットはなぜ重要なのでしょうか。借り手がクレジット終えると支出額を増やせます。支出が経済を押し上げるのです。ある人の支出は他の人の収入となるからです。考えてみてください。あなたの支出は誰かの所得となるのです。あなたが得る所得は誰かの出費です。ですからあなたの支出が増えると、誰かの所得が増えるのです。ある人の収入が増えると、貸し手は貸出額を増やそうとします。借りての信用力が増えたからです。クレジットのある借り手には、返済能力と担保があります。借金と比べて収入が大きいと、返済能力が増えます。返済ができなくても、担保の価値が大きいとそれを売却できます。そうなると、貸し手は安心して貸せるのです。収入が増えると、もっと借りることができ、支出を増やせます。

ある人の支出は他の人の収入となりますから、もっと借りることができるようになるというわけです。この好循環が経済の成長に繋がります。これで経済の波ができます。取引では何かを得るために何かを提供する必要があり、得られる額はどれだけ生産できるかによって決まります。知識の蓄積が生活水準を引き上げ、生産高を引き上げます。発明家や勤労者は、怠慢で何もしない人に比べて生産性と生活水準が向上します。でもこれは短期でみるとそうでない可能性もあります。生産性は長期的に重要な要素ですが、短期的にはクレジットが大切な役割をします。短期的には生産性はあまり変動しません。したがって経済の変動にはあまり影響しません。でも債務を利用すると生産額より消費額を大きくできます。その一方、返済の際には消費額を縮小することになります。

債務には二つの大きな周期があります。一つは5年から8年の周期で、もう一つは75年から100年の周期です。普通、この波の動きを感じることができても周期があることに気づきません。波の動きは日毎、週毎に起こっているので、大きな動きに気付きにくいのです。ここでは一歩下がって、この3つの大きな要素を調べ、その相互作用が経済にどう影響するか考えてみましょう。

経済動向の細かい変動は、経済革命とか雇用環境の変化で起こるものではありません。この変動は利用できるクレジットの額によって影響されます。クレジットが存在しない経済を考えてみてください。ここでは、支出を増やす唯一の方法は所得の増加です。すなわち、生産性と労働時間を増やす必要があります。生産を増加させないと経済は成長できないのです。私の支出は他の人の所得ですから、私たちの生産性が増えると経済は成長できます。この環境では、経済成長は生産性の成長と同時に起こるのです。しかし、借りることが可能なら波に変動が起こります。これは法律とか規制によって起こるものでありません。これは人の知恵に基づいて、またクレジットの変動で起こるのです。借金をすることは言ってみれば支出を前倒しすることです。収入以上の買い物をするためには収入以上支出することになります。これを可能にするには未来の自分から借金をするのです。こうすると将来返済のため収入より支出を減らす ときが来ます。

これは波の上下動を起こします。基本的に、お金を借りることは変動を起こすことになるのです。これは個人にとっても経済全体にとっても同じです。ですからクレジットをしっかり理解する必要があるのです。クレジットを発生させると、将来予測可能な一連の事態を引き起こすことになるのです。この意味でクレジットはお金と違うのです。お金は取引の生産に使われます。飲み屋でビールを現金で買うと、取引はその場で精算されます。

でもクレジットを使ってビールを買うとツケが発生します。将来返済するという約束です。あなたと飲み屋は資産と債務を作ることになります。何もないところにクレジットが発生したのです。 この資産と債務は、ツケを支払った時に消滅します。借りが解消し取引が精算されます。現実には、お金と考えているもののほとんどはクレジットなのです。

米国のクレジットの総額は約50兆ドルですが、流通しているお金の総額はわずかに約3兆ドルです。クレジットがない経済では、支出は生産量を増やさないと増加しないのです。でもクレジットがある経済では、支出は借金を増やせば増加できるのです。従ってクレジットのある経済では、支出がより大きくなり、所得の増大が生産力を上回ることができます。でもこれは短期的であり長期にわたって起こりません。ここで誤解をしないでください。クレジットは単に経済変動を引き起こす悪い要素とは限らないのです。悪くなるのは消費が過剰となり、返済ができない場合です。でも経済資源を活用し所得を生み出し、債務の返済を可能にする時は良い要素となります。

例えば、借金をしてテレビを購入する場合は、仮を返済する所得は発生しません。でも借金をしてトラクターを買い、収穫量を増やし売上を増やせば、借金を返済できると同時に生活水準を向上できます。クレジットの存在する経済で、クレジットがどんな形で経済成長を生み出すか見てみましょう。

一例を考えましょう。あなたの年収が10万ドルで債務が0と仮定します。信用力がありますから、例えばクレジットカードを使って1万ドルを借りることができます。それと収入が10万ドルであっても11万ドルの支出が可能となります。あなたの手術は他の人の所得ですから、その人が11万ドルを超えたことになります。この人に債務がなく、11万ドルの収入があったのなら11000ドルを借りることができ、収入が11万ドルでも121000ドルを使います。この人の支出は他の人の所得ですから、同じ原理でみるとこれがさらに経済の波を押し上げることがわかります。でも忘れてはいけないことがあります。

債務が経済の波の高さを押し上げたとしても、その波はいずれ低くなることです。これが、債務の短期周期となります。経済活動が増えると、経済が拡大し短期債務変動が始まります。すると支出がさらに増加し価格が上昇し始めます。これは経済がクレジットによって押し上げられたからです。このクレジットは何もなかったところに発生したので、支出と収入が生産高より速いスピードで増えると価格が上昇し始めます。

価格の上昇はインフレを招きます。中央銀行は、このような問題を避けたいのでインフレを避けようとし、価格の上昇を感知すると利子を上げるようにします。利子が高くなると、お金を借りることができる人の数が減ります。すると既存の債務のコストも増えます。これはあなたのクレジットカードの支払額が増えることを意味します。借りる人が減り、返済のコストが高騰するので、一般市民の支出は減ります。支出は他の人の収入ですから、収入が全体的に縮小します。支出が減ると価格も減少します。これがデフレです。

経済活動が縮小し不景気となります。不景気がひどくなりインフレの問題がなくなると、中央銀行は利子を引き下げ、経済活動を活性化しよう。利子が引き下げられると、債務返済費が縮小しますから借り出しと支出が再度増えます。これが経済活動を押し上げます。これが経済活動のカラクリなのです。

短期の債務周期で支出に影響するものは、貸し手と借り手がクレジットを容認すると度合いです。クレジットが簡単に得られると、経済は拡大しクレジットの獲得が難しいと、不景気となります。この周期をコントロールするのは主に中央銀行です。短期債務の周期はだいたい5年から8年です。そしてこれが何十年にもわたって繰り返されます。ここで注目してほしいことは、周期の底と頂点は先の周期と比べて高くなり、債務も増えています。

なぜでしょうか。なぜなら、人は債務を返済するよりは借用額と支出を増やす傾向があるのです。これは人の知恵です。このために長期の波を見ると債務は より早いスピードで増大し、これが長期の債務変動となります。人の債務が増大していても貸し手はクレジットをさらに提供しようとするのです。なぜでしょう。人はすべてが順調だと思いがちだからです。人は最近の動向にのみに注意を払います。最近何が起こっていますか。所得が増えている。資産の価値も増えている。株価も高騰している。ブームです。このような時にはお金を借りても物品サービス資産を買うのが良作なのです。この傾向が社会に充満するとバブルとなります。債務が増えていても所得がそれと同じくらい増えていれば返済の問題はありません。債務と所得の比率を債務負担率と呼びましょう。所得が増加している限り、債務負担率に問題はありません。

資産の価値も高騰します。人々は多額の借金を作って資産に投資します。これが価格をさらに押し上げます。人は裕福だと感じます。債務が膨れ上がっていても所得と資産価値が増えていますから、クレジットを得ることに危険はないのです。

でもこれは長続きしませんし、長続きはできません。何十年も経つと債務額がだんだん大きくなり、返済額が増えてきます。そして返済額が所得よりも早いスピードで増える時が来ます。すると人々は支出を抑えることになります。人の支出は他の人の所得ですから、所得水準が下がり出します。すると借りることも難しくなり、縮小傾向となります。債務の返済は依然として続きますから支出はさらに減少します。経済変動の波のぶり返しが起こるのです。これが長期債務周期の頂点となります。債務負担が支えきれなくなったのです。

アメリカヨーロッパその他の地域では、これが2008年に起こりました。同じ理由で日本では1989年に起こり、アメリカでは1929年にも起こりました。こうなるとレバレッジが勢いをなくします。そうなると支出が減りだします。所得が縮小しクレジットが消滅し資産価格が急落し銀行は苦しくなります。株式市場はクラッシュし社会的緊張感が強くなり、この悪循環が繰り返されることになります。所得が減り、債務返済が増えると借り手は締め出されてしまい、クレジットは底をついてしまい、借り手は返済に充てるお金を借りることもできなくなります。このため資産を売り払うことになりますから、市場は売りに出される資産で溢れます。

すると、株式が暴落し不動産市場の崩壊し銀行が苦しくなります。資産価値が減ると担保の価値も縮小することになりますから、借りることがさらに難しくなります。人は貧しいと感じクレジットは蒸発してしまい、支出は減り、所得が減り資産価値が減りクレジットが減り、借りることがさらに難しくなる。悪循環です。これは不景気と似ているようですが違います。利子を下げても景気回復に結びつかないのです。不景気なら利子を下げれば借りる金額が増えます。でもレバレッジが消滅していますから、利子を下げようとしても、すでに利子は低くなっており、時には0%になってしまいます。

そうすると、景気回復は不可能です。アメリカの利子はレバレッジが消滅した1930年代に0%となり、また2008年にもそうなりました。不景気とレバレッジ消滅時の違いは、後者では借り手の負担があまりに大きくなっていることです。これは利子を引き下げても回復が不可能です。借り手は全額を返済することができない現実に直面します。

借り手は返済能力を失い、担保の価値はなくなります。負債の重さに耐えきれず、借りる気力もありません。貸し手は貸すことを辞め、借り手は借りることを諦めます。経済の価値が消滅した状態となっているのです。これは個人も同様です。

ではレバレッジが消滅した時、どうすれば良いのでしょうか。耐えきれないほど大きい債務負担を縮小しなければなりません。これには4つの方法があります。

1、人、ビジネス、政府が支出を縮小する。2、債務は不履行となりまた再編される。3、資産は富裕層からそれ以外に再分配される。そして4、中央銀行が新しい紙幣を印刷する。この4つはレバレッジが消滅した際に実際に起こっています。

ふつう、支出がまず縮小されます。人、ビジネス、政府が財布の紐を締め、支出を縮小し債務を返済しようとします。これは緊縮策と呼ばれます。借り手が借りることを止め、古い債務の返済を始めると債務負担率が減ると考えがちですが、その逆が起こります。なぜなら支出は他の人には収入源ですから、所得が縮小します。所得は債務返済より速いスピードで縮小します。すると債務負担率が悪化するのです。

以前にも言ったように、支出が減るとデフレを起こします。ビジネスはコストを減らそうとしますから、雇用が減り失業が増えます。そうするとさらに債務を減らす必要が出てきます。借り手の多くは借金を返済できません。借り手の債務は相手の資産ですよ。借り手が銀行に返済できないと、人々は銀行に預けたお金が心配になり、銀行に殺到して銀行の経営は難しくなり、人々やビジネスは債務の返済が不可能となり、このため経済恐慌となります。強行は人々が資産と考えていたものが消滅したと気付いた時に起こります。

飲み屋に戻って考えましょう。ビールを飲んでツケにしました。飲み屋に後で返済すると約束したのです。これは、飲み屋にとっての資産です。でも、約束が破棄され、返済ができなくなるとツケが不履行となります。すると飲み屋の資産の価値がなくなってしまいます。消えてしまうのです。貸し手は資産の消滅を避けるため、債務の再編に同意します。でもそうすると返済額を縮小したり、返済期間を延長したり、最初に決めた利子を引き下げたりします。債務を縮小するために契約が破棄されますが、貸し手は全く返済されないよりはいくらかでも回収したいのです。すると、債務が消滅しても、債務が再編されると所得と資産価値は急速に減り、債務負担率がさらに悪化します。

支出を減らすのも苦しいですが、債務を減らすのも大変なのです。こうなると中央政府も影響を受けます。所得が減り雇用も減るのですから、政府に払われる税金も減ることになります。さらには失業が増えたため政府は支出を増加する必要があります。失業者の多くは預金もなく政府からの援助が必要です。また政府は経済活性化のため、支出を増やし経済の体力を回復させようとします。

レバレッジが消滅している時には、税収入が減っただけ政府の予算負担は急激に増加します。これが政府の債務負担増加の理由です。この債務を返済するためには、税収を増やすか借金を増やすことになりますが、所得が減り失業者が増えているこの状況で、どこからお金を集めたら良いのでしょう。富裕層です。政府は富裕層からお金を集めようとします。資産は限られた少数の人たちが持っています。政府はこの富裕層からので税収入を増やすのです。すると富の再分配が起こります。持っている人々から、持っていない人々に。貧しい人たちは富裕層を毛嫌いするようになります。また富裕層は経済の弱体化資産価値の暴落、税金の増大などから貧困層を嫌うようになります。恐慌が続くと、社会不安が生まれます。国内の葛藤が増えるだけでなく、国と国の間にも、特に債権国と債務国の間にも苛立ちが見られることになります。

この状態が続くと再編が起こり、大変な自体となりかねません。1930年代には、このためヒトラーが力を増し、ヨーロッパでは戦争が起こり、アメリカでは恐慌が起こりました。そのため、強い対策が必要となりました。普通の人がお金だと思っていたものは、実際にはクレジットだったのです。そして、クレジットが消滅すると、お金が不足することになったのです。

人々はお金が必要になりました。お金を印刷できるのは誰ですか。中央銀行です。利子が0まで下落していましたから、お金を印刷するより方法がなかった。支出の縮小、富の再分配に比べると、お金を印刷することはインフレを招き経済を刺激します。中央銀行は何もないところから新しい紙幣を印刷し、資産を買い、政府債権を買うのです。これがアメリカの大恐慌で起こり、2008年にも起こりました。アメリカの中央銀行、連邦準備銀行が2兆ドルを超える新しいお金を印刷したのです。世界の他の中央銀行もできる限りお金を大量に印刷しました。これで金融資産を買えば、資産の価格を引き上げ、借り入れが楽になります。

でもこれは金融資産を所有している人だけを助けることになります。中央銀行はお金を印刷できますが、金融資産だけを購入できるのです。この一方、中央政府は物品やサービスを買い、人の懐に入れることができます。でもお金を印刷することはできません。したがって、経済の活性化のためには両者の協力が必要となります。中央銀行が政府の債券を購入することは、実際政府にお金を貸すことになり、赤字予算で物品やサービスへの支出を増やし、経済の活性化を図り、失業保険を支払うのです。すると国民の所得が増え、赤字も増えます。でもこれが経済の債務負担額を減らします。これはリスクを伴います。

政府は4つの方法のバランスを保ち、債務を減少させることが大切です。デフレ要素とインフレ要素のバランスを保つことが経済の安定に繋がります。このバランスを達成できれば、レバレッジの減少は良い結果をもたらします。レバレッジの減少は、悪い結果または良い結果をもたらすことができます。レバレッジの減少が良いとはどんな場合でしょう。

これは難しい自体ですが、それに上手に対応できるなら良い結果が可能なのです。これは債務が引き起こすアンバランスで過激なレバレッジより良く、その場合所得と比べて債務が減少し、実質経済が向上しインフレ問題が解消されます。これはバランスが取れた場合です。このバランスを可能にするには、上手に支出を抑え債務を縮小し、富を再分配しお金を印刷することで経済と社会安定を維持できるのです。お金を印刷すればインフレが起きるのではないかとよく聞かれます。それで、クレジットの暴落を相殺できるのなら、インフルにはなりません。

お金で支払われようが、クレジットで支払われようが、支出が増加することに違いはありません 。中央銀行はお金を印刷して、増えたお金を使って減少しているクレジットを補います。景気を回復させるためには中央銀行は所得を増加させると同時に、所得の成長率が蓄積した債務の利子額よりも早く増えるようにする必要があります。これはどんな意味でしょう。基本的には所得が債務より速いスピードで増えることが必要なのです。

レバレッジが減少している国があると仮定しましょう。この債務対所得の比率が100%としましょう。するとその国の1年の総所得は、既存の債務と同額であることになります。この債務に利子がつくとします。利子が2%と仮定します。この利子率のため債務が2%の力で越えておりその一方で所得が1%の力で成長しているなら、債務の返済は不可能です。所得成長率を利子率よりも高くするためには、十分なお金を印刷する必要があります。でもお金を印刷するのは簡単ですから、悪用されやすく、国民も印刷を希望することが多いです。

大切なことは1920年代にドイツで起こったようにお金を大量に印刷してハイパーインフレを引き起こさないことです。政府がバランスを維持できれば問題は悪化しません。成長率は低くても債務は減少します。レバレッジが減少していても、これは可能です。所得が増えると借り手の信用は向上します。そうなると、貸し手はお金を貸すようになり、債務負担は減少しだします。お金を借りることが可能になれば、支出も増え経済は成長へと向かいます。これは長期債務周期で言うとデフレーションの段階です。

レバレッジの減少は対応を間違えば大問題となりますが、正しく対応すると問題解決を引き起こせるのです。債務負担が減少し経済活動が正常に戻るまでには10年以上かかります。従って失われた10年と呼ばれます。これが結論です。もちろん経済の仕組みはここで見るように簡単ではありません。でも短期の債務周期を長期の債務周期に重ねて、それを生産性成長カーブに重ねてみると、これまでの体験の意味が分かるようになります。現状が理解でき、将来も予想できるのです。まとめてみますと3つの重要な要素が存在します。

次のことを忘れないでください。第1に所得より早く債務を増えさせない。でないと債務負担が耐え切れなくなります。第2に、所得を生産性より早く増えたせない。そうなると競争力が弱くなります。第3に生産性を向上させる努力を惜しんではいけない。これは長期的に一番大切な要素なのです。これは皆様に対しても政策立案者にとっても有益な実例です。驚かれますが、ほとんどの人やほとんどの政策立案者はこれの大切さに気付いていません。この実例は私の役に立ったので皆さんにもそうであることを願います。

ありがとうございました。

Ray Dalio(レイ・ダリオ)とは

レイ・ダリオ(Ray Dalio、1949年8月8日 – )はアメリカ合衆国のヘッジファンドマネージャーである。ヘッジファンド運営会社ブリッジウォーター・アソシエーツの創業に携わった。

ブリッジ・ウォーター・アソシエイツについて

彼が創業したブリッジ・ウォーター・アソシエイツの運用スタイルは「最小リスクで最大の利回りを目指す」というもので、2008年のリーマンショックの際もプラスの運用成績で乗り切っている。

その運用の安全性から、CalPERSなどの大手基金からも資金を集めている。ブリッジ・ウォーターの運用スタイルは市場全体の動きとは乖離したプラスのリターンをあげるアルファ戦略をとっており、市場平均に対してより多くのリターンを稼ぎ出さなければヘッジファンドを活用するメリットはないと断言している。

現在ブリッジ・ウォーターの運用総額は16兆円と世界最大のヘッジファンドとなっており、レイ・ダリオはヘッジファンド界の帝王とも呼ばれている。近年は好景気だった2015年から2017年に合計13%となっており、市場平均をアンダーパフォームしている。

どのような市況環境であっても安定的な成績をだすオール・ウェザー型のポートフォリオを組成しており、リーマンショック等の不況時に底固さをみせる一方、好況期には市場平均を下回る可能性があるとみられる。

参照:Wikipedia

Keisuke Kuribara
株式会社Propagation代表取締役。興味対象は、ビットコイン、大麻、ウェブ、金融、生物、心理など。金融から健康、テック、音楽など様々な事について執筆しており、このブログは月間10万PV程度となっております。自身のアウトプットや知的好奇心を満たすことが主な目的です。お仕事の依頼や相談などお気軽にお問い合わせください。
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