オーガニック食品があなたを癌から救うことはない

オーガニック

Journal of the American Medical Association(JAMA)で発表された新しい栄養に関する研究では、多くオーガニック食品を食べると癌のリスクは低下する可能性が高いと主張されている。

一般的な考え方は、非常にシンプルだ。

非有機農産物(オーガニックではない作物)には、特定の癌のリスク増加に結び付く農薬が散布されていることがある。例えば、普通のリンゴの代わりにオーガニックリンゴを食べると、人体が残留農薬にさらされる危険性は低くなる。

しかし、『オーガニック食品は癌のリスクを下げ健康に良い』という研究結果は、その大々的なタイトルにもかかわらず、詳細はそれほど説得力がない。 68,946人の参加者の中で、オーガニック食品を多く含む食事と癌の全体的なリスクの間には反比例の関係があった。

これは興味深い点だが、研究期間中初めて癌になったのは1,340人だけで、元サンプルの2%未満である。絶対的なリスクの削減(オーガニック食品を食べた場合にリスクが低下したパーセンテージポイント数)は、0.6%で固定されていた。

研究参加者と期間中初めて癌になった人の割合

なお、研究に参加した者の、個々の食事に関する具体的な例については入手できなかった。研究者は、参加者がアンケートを通じて自己の食生活を報告したと書いている。

これは、かなり誤りの余地があるデータ収集の方法だ。回答者は、非オーガニック食品でもオーガニック食品と分類したのかもしれないし、虚偽の報告がある可能性があるなど、未知の変数がたくさんある。

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さらに、ハーバード大学T.H. Chan School of Public Healthの栄養学部長であるフランク・フー氏共著による、JAMAに掲載された解説記事もある。フー氏は、米国政府の最新の食事ガイドライン諮問委員会に参加している栄養学の世界で重要な人物だ。

フー氏は、研究へ不信感を抱いている。

「オーガニック食品の摂取は評価が難しいことで有名で、参加者の自己報告は健康的な行動と経済的な要因による混乱を非常に受けやすい」

Frank Hu

研究で検討されたすべての人は平等に扱われたが、それは現実の世界では違う。オーガニック食品を食べる余裕がある人々は、通常、生涯を通じてより良い健康を享受している。

しかし、68,946人の参加者すべてが必ずしも高い所得層ではない。

実際、この研究では参加者に関する経済的なデータはまったく提供されていない。

フー氏が指摘するように、この研究は多くオーガニック食品を食べると報告した人々が、一般に他の食品で残留農薬にあまりさらされていないことを「暗示する」ように書かれていた。

つまり、完全に研究が実証されていない証拠である。

したがって、『オーガニック食品は癌のリスクを減少させる』という研究は興味深いものの、オーガニック食品を推奨する呼びかけに科学的な信ぴょう性はない。

〈未回答である多く質問〉や〈未知の変数〉があるため、オーガニックスタイルの食事療法を採用することには多くの障壁がある。フー氏が述べているように、オーガニックを推奨する前に、おそらく多くの果物や野菜を食べるよう人々を説得する事から始めるべきだ。

人が十分な作物を摂取するようになってから、ようやく『オーガニック vs 非オーガニック』について話し始めることができるだろう。

僕は、科学的にオーガニック食品が体に良いという事は実証されていないと主張したいだけで、オーガニック食品を否定する気は無い。味や気分など、摂取するものの選択は個人の自由だ。

参照:Quartz

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