こんまりがKonMariされそうな雑貨をネットショップで売り始めた面白い話

『片付けコンサルタント』と呼ばれる人物をご存知の方は多いと思います。

そう、『こんまり』こと近藤麻理恵氏です。

こんまり氏の本質は、「身の回りにあるのは、心ときめくものだけにする」というコンセプトです。

したがって、『ミニマリスト』と呼ばれる人とは異なり、物をほぼ持たない訳でなく、より良い物だけを所有することに価値を置いているという理解です。

彼女は、2010年12月に「人生がときめく片づけの魔法」という書籍を出版し、そこから人気が出たと記憶しています。

この本はマジですごくて、1,091件のレビューが付き、その殆どが高評価です。

人生がときめく片づけの魔法

多少サクラが入っていると過程しても、本当にすごい評価を得ているわけですね。

2019年には改訂版が出ており、勢いは止まりません。

また、書籍がバカ売れしたことをキッカケに、コンテンツ王者の米Netflixとのオリジナル番組も製作し、アメリカでも「KonMari」は高い支持を受けているようです。

家と物が大きく、また消費量も多いアメリカでは片付けの苦手な方が多いようで、彼女の価値観やキャラクターがウケたのでしょう。

本で高い評価を受け、Netflixでも人気となれば、その集客力は半端なものではありません。

Instagramのフォロワーは約3百万人、Twitterは1.4万人、YouTubeのサブスクライバーは約39万人です(執筆時点)。

すごいインフルエンサーだといえます。

片付けコンサルタントが雑貨ECを始めた背景

さて、そんな超強いこんまり氏ですが、彼女の会社『KonMari』はエクイティファイナンスを行っています。

KonMari Mediaという会社は、平成28年4月1日に設立された、代表取締役CEOは近藤麻理恵氏でなく、砂子貴紀氏が務めています。

したがって、こんまり氏の事業は、彼女個人で行っているものでなく、彼女をプレイヤーに配置した株式会社が行っているわけです。

KonMari Mediaは、大型の資金調達を行っているのですが、株主の顔ぶれはすごい。

活動拠点がアメリカとのことなので、詳しく調べることはしませんが、米名門VCであるSequoia Capitalがリードするシードファイナンスを実施し、また2019年8月には楽天が株式会社の過半数を取得しています。

https://jp.techcrunch.com/2019/08/02/konmari-rakuten/

さること3月には評価額約40億円で交渉を進めていると報じられており、実行されたかは不明ですが、割とガチガチになっていると思います。

https://jp.techcrunch.com/2019/03/08/2019-03-07-netflix-star-and-tidying-expert-marie-kando-is-looking-to-raise-40m/

あまり詳しく無い方のために説明すると、株式会社の株は権力に一致するところがあります。

つまり、自己資金で株式100%を持っている創業者は何のシガラミもないが、外部の人物に株式を渡すと、その者は発言権を手に入れます。

んで、株式を多く持っているほど力は強くなるのです。

株主は当然利益を追求するので、より多く儲けるように事業を作っていきます。

これは当たり前のことなので、何か言うことはありません。

持っている影響力と利益のジレンマ

話しを戻します。

近藤麻理恵氏は、片付けコンサルタントです。

つまり、彼女の価値観とキャラクターで利益を出していくにあたり最適なのは、以下のような無形商材となるはずです。

  • セミナー開催
  • コンテンツ販売
  • 企業のコンサルティング
  • 不用品の改修と販売(輸出など)

これは、片付けコンサルタントと名乗るだけに、物を売るのは適しずらいからです。

それはそうのはず。

ときめくものだけを身の回りに置こうというコンセプトで人気を得たこんまり氏は、余分な物を売るのに向いていないからです。

こんまり
https://flic.kr/p/2e4xxaD

しかしながら、日本向けのサイトである『konmari.jp』 ではなく『konmari.com』で、18日に雑貨を販売し始めたようです。

CNNの記事を引用すると、「配送先は米国のみ。商品はアロマ、書籍、キッチン用品、整理収納用品など7つのカテゴリーに分かれている。日本の木工職人が作った指圧棒が12ドル(約1400円)、東京で手作りされた革製の室内履きが206ドルなど、計100点以上を扱う」とのことです。

https://www.cnn.co.jp/business/35145691.html

こういった事が気になってしまう性格なので、もちろんウェブサイトは見に行きました。

ここには、「心ときめくもの」のみが存在しなければ本来おかしいものの、筆者から見ればよく分からない商品が陳列されています(人それぞれなので、気を悪くした方がいたら申し訳ない)。

ここで、筆者は察した訳です。

「これは、株主の圧力だ。。」
「世知辛い!」

Via Life is awfully hard | 002

強い集客力を持っているインフルエンサーには、直接物を販売してもらうのが一番利益率が良いですね。

物を売るとき必要となる要素は、概ね以下の通りです。

  • 集客
  • ブランディング
  • コンバージョン
  • 単価

従来、ブランドは長年かけて信頼を築いてきたのですが、インフルエンサーはすでにファンから信頼を得ているので、ブランディングと集客にかける広告費が抜群に少なくて良いです。

これは、本当にデカイ🥰

別の記事で紹介しているカイリー・ジェンナーなどは、インフルエンサーブランドの成功例です。

カイリー・ジェンナーの美容ブランドは強く機能し、評価額12億ドルで株式の約半数を売却しています。

一応説明すると、カイリー・ジェンナーは美容系のインフルエンサーであり、表現が難しいですが、アメリカの『ケバい若い女性』だと言えます。

ケバくて若い女性が、多くのフォロワーを抱えていれば、ラベル変えした美容品を販売しても、何ら矛盾点はありません。

しかし、こんまり氏は『片付けコンサルタント』です。

使い所に困る雑貨を販売するのは、キャラクターと合っていないのでは無いかと、僕は考えています。

株主にも種類があり、エンジェル投資家であれば対して圧力はかけられません。

これは、あくまでエンジェルであり、出資時点で口出ししないことへ合意できるからです。

ですが、KonMari Mediaはベンチャーキャピタルというファンドと、楽天というコングロマリット企業から出資を受けています。

こういったエクイティファイナンスでは、株主は出口、つまりイグジットを求めます。そして、望んでいるイグジットは、より高い価格で所有株式を売却することです。

したがって、出資を受けた企業は、企業価値を高めるための事業を行わなくなければなりません。

具体的には、利益率が高いビジネスを継続していくことです。

KonMari Mediaは、テクノロジーカンパニーではないので、レバレッジが効く事業は物販ぐらいかもしれません。

自由にやりたかったら、会社設立は自己資金で、事業回わせるようになったら低金利で借りれるデットファイナンスが良いかもね〜という感じです。

エクイティファイナンスは企業価値が上がってからなら、支配されづらいので。

この記事は、こんまり氏のビジネスに何か言うことではないので、そこは理解してほしいです。

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Keisuke Kuribara
零細企業の代表 / ウェブマーケティング、コンサルティング、EC / 漫画と本が好き / 生物捕獲が趣味