投資を考えたときまず読むべき本『ウォール街のランダムウォーカー』

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投資を考えたときに読むべき本を紹介したいと思う。

資金を何かに投げるにあたり、まず自分はどのようなポジションを持ちたいのか確定する必要がある。今回紹介する本は、短期ポジションで売買するトレードをしたい場合、分析方法などは掲載されていないので参考にならないかもしれないが、短期売買を繰り返すことの期待値は歴史的にどうであったかということが書かれているため読むべきだと思う。

また、長期ポジションを持つにしても個別株をどの程度保有すると良いか、再投資はどうするかなど非常に参考になる。

本の名前は、ご存知の方も多いかと思うが『ウォール街のランダムウォーカー』だ。

長い書評などを書くのは苦手なので、要点だけまとめておく。

テクニカル分析は宗教である

テクニカル分析は宗教である、というレベルに酷評している。理由は簡単で、テクニカル分析を駆使して勝ち続けた人物はいないというデータに基づいている。行動ファイナンスの分野であり、一時勝てても永続するものではないという事が書かれている。確かに、チャートにラインを書いてポイントを探すというようなことは一見説得力があるように見えるが、始点と終点を少しずらしただけで価格は大幅にずれるなど、あくまでも目安のように考えるのが良さそうだ。

短期売買は期待値を下げる

売買を繰り返すということは、ポジションを取るたびに売買手数料を支払う必要があるということ。また、それは利益・損失に関わらず支払う必要がある。手数料に加え、利益が出た際には税金を支払う必要がある。たとえ、0.1%の手数料でも繰り返すと莫大になる。100万円の0.1%は1000円、それを100回繰り返すだけで1000 * 100 = 10万円になりますよね?

インデックスファンドは非常に税金が安い

個別株を購入し利益が出た先に売却する、または配当が入って来た場合には国の税制に沿って税金を支払う必要がある。市場平均のベンチマークを表すインデックスファンドは、配当が出ても自動で再投資しており利益が確定されるのは売却したときのみだ。したがって、課税を一番避ける方法はインデックスファンドを長期で保有することである。

ドルコスト平均法は合理的

ウォール街のランダムウォーカーではインデックスファンドへの投資を常に推奨しているが、付随して資金を投げる際はドルコスト平均法が合理的である旨が書かれている。ドルコスト平均法は、同じ商品を決めたドル額面で買い続けるものだが、こうすることでファンドの価格上下による変動を抑えたり、高値で買い過ぎ安値で買えないというリスクを抑える効果を期待できる。

IPO株は冷静に見るべき

IPO株への投資は、何となく儲かりそうな気がする。ところが、個人投資家に限ってはどうやら違うようだ。

IPO株は、創業者が一定のロックアップ期間を過ぎると公開市場で株式を売却できるようになる。創業者は一般に大口の株式保有者だ。したがって、大口保有者が利益確定をできる状態というのは極めて売り圧力が強く、価格上昇を阻む原因となりえる。Amazonのように、IPO時に株式を少し購入し20年ほど気絶していれば数千万から億になるなどという夢はあまり見ないほうが堅実だ。本当に将来性を考えるのであれば、投資する会社に行き公開されている情報を全て集め、未来を予測すると良いだろう。ただし、あまりにも変数が多すぎる。

個別株を50種以上保有してもリスク分散効果は変わらない

統計的なデータから、50種以上の株式を保有しても分散効果は変化しなくなるということが書かれている。保有する株式が多ければ多いほどリスクが分散されるわけではないということは、50以上保有するためのコスト支払いは避けたほうが無難ということではないでだろうか。

手数料などの資金的コストや分析する時間が無駄になってしまうかもしれない。

長期的な最高パフォーマンスはS&P500インデックスが出している

S&P 500 Index from 1950 to 2016

デリバティブ商品や個別株、為替、不動産などあらゆる金融商品に数理モデルを組み込み投資を行うヘッジファンドというプロ集団がいるが、これらプロ集団も市場平均のベンチマークに最終的には勝てていないというデータがある。年利300%出すなどの驚異的なパフォーマンスを出すこともあるが、常にそのパフォーマンスを維持するのは非常に難しい。

インデックスファンドのリスク

勿論、インデックスファンドにもリスクはある。インデックスファンドにも値動きがあるので、売却したいとき(投資の出口を確定させキャッシュを確保したい時)に、値下がりしている可能性も勿論ある。投資を行う以上、何らかのリスクが発生することは理解しておきべきだ。

結論

簡単にいえば上記のような事が書かれている。もし、何かしら投資に興味を持っているのであればぜひ『ウォール街のランダムウォーカー』を読んでみてほしい。

その上で、個別株や為替、デリバティブの取引などを行っても市場平均以上のパフォーマンスを上げられそうだという考えがあるのであれば、トレーディングを行っても良いだろう。資金を出す以上何らかのリスクは常に発生するので、リスクの中身を決定しておくと良いと思う。

Keisuke Kuribara
株式会社Propagation代表取締役。興味対象は、ビットコイン、大麻、ウェブ、金融、生物、心理など。金融から健康、テック、音楽など様々な事について執筆しており、このブログは月間10万PV程度となっております。自身のアウトプットや知的好奇心を満たすことが主な目的です。お仕事の依頼や相談などお気軽にお問い合わせください。
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