眠れない夜に空腹感を感じたり、ジャンクフードを食べたくなったりしたことはないだろうか。これは想像だけでなく、実際、睡眠と空腹の間には関連性があることが示されている。

研究によると、一晩の睡眠不足でも空腹と食欲のホルモンレベルが変化することが示されている。また、食べ物を見たときの、脳の反応にも影響するようだ。

基本的に、十分な休息がとれていないときは、体と脳の両方から強い信号が送られ、食欲を増加させる。睡眠不足によって摂取カロリーが増えると体重増加につながりやすく、これは『睡眠不足と太り過ぎ』の関係を説明している。

睡眠不足はまた、心疾患および2型糖尿病のリスク増加とも関連している。

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ケープタウン大学(南アフリカ)の研究者らは最近、睡眠時間を増やす様々な方法を用いた7つの研究結果を分析した。

結果、睡眠時間を増やすと、日中の空腹度が低くなることがわかった。さらに、睡眠時間を増やした被験者は、甘いものや塩辛いものへの欲求が減ったという。

これは、睡眠習慣を改善する事へ真剣に取り組むべき動機であるかもしれない。睡眠はストレスレベルのコントロールへ寄与するため、十分な休息が心身をより良い状態にすることは事実である。

これが、筆者はスマートウォッチで睡眠を管理している理由でもある(誤差はあるが概ね理解したい)。

最初のステップとして、『睡眠衛生』と総称される一連の習慣が含まれる。これでは役に立たない場合は、より集中的なアプローチを試すことができる。

では、より良い睡眠を作るための基本から見ていこう。

睡眠衛生の基本

正午以降のカフェインを控える

カフェイン

カフェインは注意力と集中力を高める。また、神経保護作用もあるようである。カフェインの定期的な摂取は、パーキンソン病とアルツハイマー病のリスクを減らすことが示されている。

しかし、刺激性を持つため睡眠妨害の原因にもなる。個人差はあるが、ほとんどの人は夕方以降にカフェインを摂らない方がよく眠れるだろう。

アルコールの摂取を制限する

2、3杯のアルコールを飲むと眠りに落ちやすくなることもあるが、アルコールは睡眠の質を阻害する。夜中に目が覚めたり、眠りが浅くなったりしてしまうのだ。

眠れない日々が続いている場合、就寝の3時間前にアルコールを摂取しないようにしよう。つまり、夕食と一緒にワインやビールを楽しんだ後は、次の日のためにしまっておくことをオススメしている。

寝る部屋は涼しく、暗く、静かにする

まず、寝室の温度を下げよう。

次に、遮光カーテンやアイマスクを使って『暗さ』を作り出し、耳栓やホワイトノイズマシンで雑音を排除する。

日中は自然光を求め、夕方は光を避ける

睡眠と覚醒の周期は、光によってある程度制御されている。日中、自然光に当たることで、気分は高揚させることができる。

ただし、夜の場合は逆のことをしなければならない。電子スクリーン(ブルーライトと呼ばれる)から発せられる光は、睡眠リズムを乱してしまう。スマートフォンとタブレットはキッチンに置き、代わりに本を持ってベッドに入ると良いだろう。

定期的に運動する

National Sleep Foundationによると、ウォーキングやサイクリングなどの有酸素運動をわずか10分行うだけで、睡眠の質を大幅に改善できるようだ。

就寝前の食べ過ぎをやめる

胃酸の逆流に悩んでいる場合、食後2時間は横にならないのがベスト。しかし、逆流が問題でなくても、就寝前に大量の食事を摂ると、睡眠パターンが乱れてしまう

寝る前にどうしても完食を取りたくなったら、果物やシリアルを『少量』とることでストレスを軽減してあげると良いかもしれない。

リズムを守る

週末は遅くまで寝ていたい誘惑にかられるかもしれないが、就寝時間と起床時間を一定に保つことができれば、睡眠習慣は崩れないはずだ。

また、リラックスした夜のルーチンを確立すると、脳や身体をシャットダウンさせるタイミングを覚えさせるのに役立つ。これには、ストレッチ、ヨガ、呼吸、日記、瞑想、セルフマッサージなど、心身を落ち着かせる行為を自分の中で『儀式化』すると良いかもしれない。

+アルファ

上記で上げた項目だけでは不十分な場合、どうなるだろうか。不眠症を治療する方法は他にもたくさんあり、どれが最も効果的かについての新しい研究がある。

良い睡眠衛生の基本に従うことは、あなたの睡眠を良くするのに役立つかもしれない。しかし、このステップだけで問題を解決できない人も、もちろんいる。

最近、Worldviews in Evidence Based Nursing誌で発表された研究で、研究者らは慢性不眠症に対するいくつかの治療法の有効性を比較した。

入眠までの時間を短縮し、睡眠の量と質を高めるという点では、睡眠制限療法として知られるアプローチが最も効果的であることがわかっている。

睡眠制限療法とは何か

睡眠

睡眠制限療法は、薬物療法とは対照的な行動療法である。その目的は、ベッドで過ごす時間を制限することで、体と脳をより効率的に眠れるように訓練することだ。

寝る時間も決まっている。

まず、週末でも毎朝起きる時間を設定する。次に、毎晩実際に睡眠をとっている時間の平均値に、30分を加える。これが、ベッドで許された時間となる(就寝時間は1日5時間半を決して下回ってはならないと提案されている)。

たとえば、10時にベッドへ入り、6時に起きるが、通常は真夜中まで起きていると仮定しよう。8時間はベッドに入っているが、実際には6時間しか寝ていない。睡眠制限療法の場合、就寝時間は6時間30分となる。

就寝時間を設定するには、ベッドに入ってから起床するまでの時間を逆算しよう。上記の例では、11:30PMになる。今後2週間は、このスケジュールをできる限り厳密に維持することに努める。どんなに睡眠をとりたくても、決まった時間に起きよう。

また、疲れているので早く眠れると思っていても、11:30 PMまで起きているようしなければならない。昼寝は禁止だ。

この期間は、普段よりも睡眠時間が少なくなるかもしれない。睡眠制限療法のアイデアは、脳と体をより効率的に眠れるように訓練することである。

このスケジュールを2週間続けても日中疲れがとれない場合、就寝時間を15分早める。日中は気持ち良く過ごせ、夜よく眠れるようになるまで、週に15分ずつベッドでの時間を増やしていこう。

睡眠制限療法は比較的コミットメントを要する手段である。しかし、睡眠制限療法を実施した人は、平均して睡眠が早くなり、夜に起きる回数も少なくなり、もし起きたとしても、すぐにまた眠ることができている。

睡眠と空腹の関係

話を主題に戻すと、睡眠時間を増やすことは病気のリスクを減らすだけでなく、食欲や渇望、最終的には体重の減少にも役立つ。

ショートスリーパーと呼ばれる人がいることは事実だが、睡眠時間を削ると普通の人は体が悲鳴を上げるだけ。自己啓発に騙されず、キチンと睡眠を取るようにしよう。

どんな高級な商品を摂取するよりも、良質な栄養を含む食事と睡眠には到底かなわないのである。

参照:quickanddirtytips

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