この記事は、Youtubeに公開した動画を元に記述したブログである。

文字よりも動画が良い方は、以下よりご覧頂きたい。

はじめに

今日は無料を使ったビジネスモデルについて、話しをしたいと思う。

内容は、『Free(フリー)〈無料〉からお金を生み出す新戦略』という書籍の紹介だ。

出版されたのは2009年と、10年前なのだが、触れられている内容は現代のビジネスにも通じる本質であり、陳腐化したような古さは一切感じさせない。

原著はChris Anderson(クリス・アンダーソン)氏。彼は、元ワイアード氏の編集長でテックや最先端のビジネスへ常に触れてきた人物である。現在、3D Robotics社のCEO。

「ロングテール」という言葉を2004年に同誌上ではじめて世に知らしめ、2006年に刊行した同名の著書『ロングテール 「売れない商品」を宝の山に変える新戦略』は世界的ベストセラーとなっている。

本書内では、

  • Google、Facebook、Twitterといったフリービジネス
  • オンラインゲームで用いられるフリーミアムモデル
  • ソフトウェアの販売時に用いられる無料体験版
  • 中国市場でのコピー商品がもたらす市場拡大
  • 無料でスポンサーを得る市場の再定義

などが詳細に分析されており、非常に示唆富んだ内容となっている。

元の価格は税込み1500円なのだが、頻繁にKindle版がセールで514円となっている。また、今見てみたところ、Kindle Unlimitedの対象にもなっている。

文量も結構あり満足できる本なので、是非手にとって見てほしい。

〈ビジネスモデルを理解出来ること〉と〈実際にビジネスを行うこと〉は全く別物であるのだが、様々なモデルを理解・把握しておくことは非常に重要だと思う。

本の内容を掻い摘んで、この記事では紹介したい。

詳細は、書籍でご確認を📖

内容紹介

この本は、無料という価格設定で収益を上げるビジネスモデルについて書かれた本だ。

無料の強さを行動経済学で、めちゃくちゃ強いことを軽く説明できる。

人間は必ず相対的な尺度で物事を判断するので、何かと比べたりとか、損したくないという感情が常にある。1円と2円に大きな差はないが、1円と無料には非常に大きな差がある。

これは、『予想通りに不合理』という本に書かれているので、別の動画で紹介したい。

たとえば、Googleはユーザーへ提供している製品はほとんど無料にも関わらずめちゃくちゃ儲かっているし、無料Wifiと電源があるカフェは高めのコーヒーでもガンガン売れている。

これは、ビット経済というが、ソフトウェアの市場が広がっていくことで、さらに無料市場の拡大は見込まれる。これは、商品棚がタダなので、流通におけるコストが非常に小さいからだ。

実際、みんな使っているGoogle検索とかTwitterとかInstagramなんかどれだけを使っても、料金を請求されることはない。

オンラインというビット経済は、ムーアの法則に基づき情報処理能力は2年ごとに半分となり、通信帯域幅とストレージのコストはどんどん下がっていく。つまり、オンライン商売に必要なコストはどんどん安くなっているのだ。

ムーアの法則
Julben – self-made; Moore_Law_diagram_(2004).png, CC 表示 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=3298293による

無料でビジネスが成り立つには、いくつかの要素が必要だ。

1つは、消費者の気が引けて、何か他の物にお金を払いたくなるかどうかというもの。無料か無料に近い価格で集客し、健全な利益を出すのに役立つ。

2つ目はコンテンツやサービス、ソフトウェアなど。これは最も一般的な形で、製造者、消費者、広告主という3者がいて成り立つ。いわゆるメディアで、みな普段から触れているはずだ。何かのコストが隠れていることが多い。

3つ目はフリーミアムと呼ばれつモデルだ。簡単に言えば、有料のプレミアムと機能が制限されたベーシック版という2つ以上の製品で成り立つ。

4つ目は面白くて、貨幣が媒介しない市場だ。いわゆるお金ではないインセンティブで動くモデルのことで、主に感情に由来することが多い。投げ銭とか知恵袋とか、何かの価値を生み出すものの金銭は発生しない。

また、有料と無料だけでなく、第3の価格も存在する。これは、キャッシュバックなどのむしろ消費者がお金を貰えるケースだ。

トムソーヤの冒険の中で面白い例がある。トムは面倒なペンキ塗りの仕事を、友人たちに羨ましい仕事だと思わせ、特権を譲る対価を得ている。

つまり、本来はお金を支払わなければならないと思われるが、実際にはお金を得ているケースが全然あるということだ。

需要という観点で、無料見てみよう。

ペンシルベニア大学のホサナガー教授は、次のように述べている。

「価格が0における需要は、価格が非常に低いときの需要の数倍以上になる。ゼロになったとたん、需要は非線形的な伸びを見せる」

これは、ペニー・ギャップと呼ばれ、すべてにベンチャー事業が抱える最大の課題は、無料のサービスと10円でも課金させるサービスの間にあるギャップなのだ。

このように、無料の威力は凄まじい。消費者が無料にするだけで評価が急激に上昇したり、試したくなるのは、本質的に損をしたくないとか、失いたくないという恐れと結びついているという。

なぜ、ムーアの法則が成り立つのか。

それは、学習曲線に当てはめることができる。人は反復して覚えることで記憶力テストの成績が向上するように、ある課題を繰り返すほど、こなす時間は短くなることに由来する。

人とビット経済を比較すると、その上昇曲線はうなぎのぼりになる。

労働者が学習し管理工程は効率化されていくので、半導体は性能が向上しコストは下がっていくのだ。

通信帯域幅を気にしなくて良くなり、容量の大きい動画を保存するコストがどんどん下がっていることから、Youtubeは発展している。僕が子供のころ、キーボードクラッシャーを見ていたYoutubeと今のYoutubeでは、明らかに違うと感じる。

中国でパソコン市場が爆発したのは、不正コピーされたソフトウェアが後押しした。

だが、不正コピーは不正なもので補償はない。市場が発達すると、人びとは安心とブランドを求めてお金を出すようになる。ソフトウェアだけでなく、違法コピーのブランド品を購入している人は、本当は実物が欲しいと常に考えている。

本書の例では、株式手数料を1ヶ月10回まで無料にしても収益を得られるモデル、グーグル、Ted、クレイグスリスト、ウィキペディア、フェイスブック、ネットフリックスについての解説が詳しくなされている。

さすがに紹介しきれないので、書籍を手にとってみてほしい。

本書で記載されていた「フリービジネスの考察やビジネスモデルなど」を、めっちゃくちゃ要約してブログへのせているので、気になるかたはチェックしてみてほしい。

感想

この本が出版されてから10年ほどたち、現在テクノロジーを駆使しないビジネスなどないのでは無いかというレベルにまでインターネットは発展している。

事実、多くの出版社は紙媒体だけでなくウェブやアプリ版といった、インターネット上の媒体でも情報を配信しているし、小売店もEコマースを活用している。

新規事業を立ち上げている方、既存事業のテコ入れなどでビジネスモデルに悩んいる場合、本書を手にとって見て無料から見た行動経済学の要素、コストが相殺される仕組みなどを読んでみると良いかもしれない。

ユーザーを増やしたいのか、逆にユーザーを絞りたいのか、少しでも課金させたほうが得なのか、非常に面白いケースを学ぶことができると思う。

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