この記事は、Youtubeに公開した動画を元に記述したブログである。

文字よりも動画が良い方は、以下よりご覧頂きたい。

はじめに

今日は、戦えるリーダーになる方法、というテーマになる。

内容としては、『ダークサイド・スキル 本当に戦えるリーダーになる7つの裏技』という書籍の紹介だ。

経営コンサルティングやM&Aアドバイザリー、ベンチャー投資、現場改善、バス会社の経営などを行っている経営共創基盤(IGPI)で、「古くて大きな会社」の経営支援をしている木村 尚敬さんが書いた書籍である。

木村さんは、体に例えると、外科手術をしないと存亡の危機に抱かわる会社、生活改善が必要な会社、健康状態の良い会社、グローバルでトップを目指す会社など、数多くの会社を支援してきた。

そんなか、強弱の程度はありつつも共通した特徴があるそうだ。

それは、村社会的であったり、協調することが絶対であったり、空気を読むことが美徳とされていたりなどなどだという。

1980年代に世界市場を驚かせた日本のバブルは弾け、失われた20年を通し、特に大きな変化は起きていない。

本書のテーマは『ダークサイド』の『スキル』だ。

ダークサイドと聞くと闇のようなイメージを持つかもしれない。また、スキルとは思考能力や会計知識などをイメージされることと思う。

目に見える資格や知識を、この書籍ではブライトサイド・スキルと読んでいる。光に当たっているとイメージできるだろう。

ただし、MBAを取得したキラキラ経歴の人が必ず事業で成功するわけではないことから分かるように、ビジネスにはもっと泥臭いスキルが必要になる。

これら、きれいごとではない、人間のドロドロした部分を使うためのスキルを、ダークサイド・スキルという。

このダークサイド・スキルをミドルリーダーが身につけることで、会社をどう作っていくかを書いたのが、本書である。

きれいなスキルだけでは戦いに勝てないので、みなさん、ダークサイドスキルを身に着けましょうということになる。

内容紹介

古くて大きな企業は、右肩上がりで成長していた時は小さな改善を積み重ねるだけで良かったが、伸び悩んでいる状態では「改革」が必要となる。

改革には大きな不可がかかり、このとき大きなストレスを感じるのがミドルマネージャーである。企業が小さい時、現場からの改善活動は、現場の意見をすり合わせながら調整しつつ改善していた。

ただ、会社が大きくなると、意見のすり合わせは機能しなくなる。

また、経営トップは全てが見えなくなる。このとき、判断材料は間接情報となるため、トップと現場のパイプとなるのはミドルマネジャーしかいないのだ。

つまり、ミドルレンジが良質な情報をもっていることが、経営トップが良い判断を下す指標となる。

経歴ピカピカの人の持ってるものだけでは、現場は動きてくれない。

わだかまりや歪が生じるのは当然で、こういった反対派は会計スキルや論理では、どうにもならない。

学歴がすごい高いわけではなく、明確なスキルがあるわけではないのに、経営にいなくてはならない人がいると思う。こういった人は、ダークサイドスキルに長けていると考えると良いかもしれない。

ダークサイド・スキルとは、具体的に以下のようなことを指す。

  • 人や組織に影響与えて動かす力
  • 空気を支配する力
  • 人を正しく見極める力
  • 厳しい決定を断行できる力

では、7つの例を出して、紹介したいと思う。

1.思うように上司を操れ

自分の不利な情報でも、上司に実情を分かってもらう必要があるケースは多いのではないだろうか。

こういったとき、上司にヘコヘコしているだけでなく、使えるようになっていると強い。ミドルがトップを使うとき、調整、根回し、段取りというCNDを駆使すると良いそうだ。

現場からの反発が予想されるとき、トップが頼るのはミドルになる。長期的な時間軸で物事を考えているミドルは、トップに頼られる存在になると非常に強いだろう。

このことを踏まえ、自部門の業績と個人の評価を結びつけることと、減点方式ではない人事評価システムの必要性を木村さんは指摘した。

2.KYな奴を優先しろ

何かの稟議で社長に決裁をもらうとき、ハンコがどれだけ飛び交うだろう。

付加価値をうまない社内調整だけしていても、それは仕事ではない。

また、阿吽の呼吸でコミュニケーションが完結してしまう組織も結構あるそうだ。

つまり、同質化した組織で改革を起こすのに必要なのは、『KY』な人である。空気を読まない発言をどれだけ拾えるか、どれだけ許容できるかという、器の大きさが重要である。

KY発言を活かしてうまく行ったケースに、日産のカルロス・ゴーンが社長に就任したときの話が本書にのっているのでチェックしてみると良いだろう。

部下にKYな人を常に揃えるのは簡単でないことから、自分がKYになるというもの1つの手だ。タイミングと言い方に配慮することで、良いKY発言が可能になる。

先程も述べたCNDを駆使することで、速攻無視されたり、却下されるという事象は防げる。

許してしまえ、的な空気を作るよう心がけると良いかもしれない。

3.「使える奴」を手なずけろ

ミドルレベルの年齢になると、弱みを克服するための吸収力はさすがに落ちてくる。

ある程度の会社には、営業、生産、マーケ、財務、開発など様々な部門がある。つまり、いろいろな人と機能でなりたっているわけだ。

したがって、各機能を活かすために他人のスキルをパクってくる必要がある。他人のスキルを存分にパクるには、ダークサイド・スキルが必要だ。高圧的でなくうまく引き上げるような、マネジメントスタイルが求められる。

本書の例では、ゼロックスを立て直したアン・メルケイヒー元会長の話が出てくる。事業に精通していなかったメルケイヒーが、どう会社を回復させたか書かれている。

本書では、定期的にランチを食べに行くことを提案している。ランチであれば時間が限定されており、お酒が飲めない人でも対応できるからだ。自分のシナプスとなる人との関わり合いを太くするため、情報のやり取りを積極的に行うと良い。

4.堂々と嫌われろ

基本的に、判断をするにあたり完全な情報が揃うことはない。したがたって、情報が不完全

な状態で意思決定を行うために、必要なことがいくつかある。

まず、小さな事を先送りにぜず逃げてはならない。積もり積もっていずれ新陳代謝を遅らせるからだ。ほか、長期的に正しい判断でも、その時点では反発を生むことは往々にしてあると思う。嫌われるリスクを恐れてはならない。

これは、好かれることと敬意を持たれることは両立しないことからも明らかである。緊張感は保ちつつ、信頼関係を結べるよう努力したいところだ。

君主論のなかでマキャベリが言っている、人を動かす恐れという感情は大事だそうだ。ただし、恐れと憎悪は異なるものなので、そこは理解しておく必要がある。

ニコニコしているだけではだめで、畏怖の念という言葉が示すような、適切な距離感を図りたい。受け入れと跳ね付けのバランスが大切である。

5.煩悩に溺れず、欲に溺れろ

自分の事を分析し、自分は何を守りたくて、どこで強くて、何が怖いのか。これらをコントロールしていくのはダークサイド・スキルであるという。

強烈な思いは、出世欲は金銭欲を勝り、狂気が宿るという。そのためにも、自己分析することを勧めている。

自己分析した結果、何を基準に意思決定していくのかが明確になっていく。ぶれないリーダーに人はついて行くのだと思う。

自己分析の結果、自分の価値観が明確になったら、恥ずかしがらずに共有すると良いそうだ。リーダーが大事なものが伝わらなければ、思いのままに動くチームはできない。押し付けはよくないよ。

言わなくても分かるは、幻想だ。言葉にして伝えることで、同じベクトルに向かいやすくしよう。

6.踏み絵から逃げるな

自分の価値観を定め、部下に伝えることは大事だと述べたが、お客からの無理難題が来たときに信頼されたままであるか、信頼が崩れるか試されるという。

いわゆる、踏み絵というやつだ。

踏み絵を前にしても自分をぶらさず、貫くことはできるか。部下の信頼を勝ち取れるか試されるだろう。

事業自体が弱小であると、踏み絵は踏まざるを得なくなる。したがって、自己の強さだけでなく、事業の強さも大事だという。これは、そのとおりすぎると感じた。

トラブル対応の際、信頼貯金は貯まりやすい。踏み絵から逃げない強さが試されるときだ。リーダーの覚悟が試されるのは、平時ではなく有事だからだ。

普段からリスクを取ることを恐れていると、簡単に踏み絵を踏んでしまうかもしれない。

7.部下に使われて、使いこなせ

いきなり改革を起こすことは難しく、何か外部的や内部的な要因が起きたとき、改革の芽は出やすい。リーマンショックや大地震がそうだろう。

ただ、こういった時点で来るチャンスは、そう長く続かない。そのため、普段から草の根運動をして「使えるやつを手懐ける」必要があるという。

自分の価値観をつたえたり、人間関係のシナプスを強くするべきだと先に述べたが、こういった関係が何かするとき賛同してくれる人を集められる要因となる。意見や価値観を共有する仲間を増やしておこう。

もちろん、これらの関係は時間がかかることだ。

ローマは一日にしてならずというが、そういった地道な活動がいずれ花が咲くのだと思う。

部下から正しい情報を引き出すためにはどうしたら良いか。それは、KYのときに述べたが、部下の話を聞くことが最も良い。正しい答えがほしいときは、正しい質問をするのがベスト。こうすることで、いままで知らなかった情報がボロボロ出てくるそう。

KYな意見を言いやすい環境にしておくと、自然と情報が出てくるようになる。

目安、部下に使う時間は7割くらいにするといいそうだ。聞き手にまわり、フィードバックを受けることが大切。自分の事を気にかけてくれていると思わせるのは、人を動かす上でとても大事だ。

ダークサイド・スキルは、退職後も有効だという。ハーバード大学が、724人の心と体の健康状態を追跡調査した「成人発達研究」という研究がある。金持ち、有名人、失敗して貧乏になった人など様々な人がいた。被験者たちに、「最も幸せなことはなにか」尋ねたところ、最も多かったのは「良好な人間関係」であった。

つまり、どれだけ金を稼いでも「良好な人間関係」がなけれな、幸せだと感じることは難しくなる可能性が高いということだ。

肩書きとか金ではなく、人間力で人を動かすダークサイド・スキルは信頼関係のもと成り立つため、老後でも有効になるだろう。

結構なボリュームで、無印良品を立て直した良品計画の松井さんとの対談がある。松井さんの「無印良品は仕組みが9割 」は、すでに読んでブログにしているので、後に紹介動画を上げたいと思う。

感想

一般的に、会計、財務、開発、統計といった分かりやすいスキルを持っていると、いいポジションに着きやすいことは確かだと思う。

だが、人はわかりやすい知識を持っているからといって、その人についていくわけではないことは、容易に想像出来るとはずだ。

そういったブラインド・スキルだけでなく、根回しとか人との濃い関係づくりといったダークサイド・スキルを身につけていくことは、ビジネスパーソンとして生きて行くのに、かなり重要な要素となる事は間違いないだろう。

よく知られた大企業が改革を進めるにあたり、ダークサイドスキルを駆使して成功した事例を本書で学んでほしいと思う。

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