2020-01-29 (水曜日)

暗号通貨のデリバティブ取引専用チャットサービス『Paradigm』がローンチ

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The Blockによれば、暗号通貨のデリバティブトレーディングを行う企業の中には、Telegramを離れ、新たに立ち上がった取引プラットフォームで取引するところもあるようだ。

暗号通貨の大口トレーダー向けに設計された、店頭取引(OTC)専用のメッセージングプラットフォーム『Paradigm』が、先物やオプションを提供するデリバティブ取引所Deribitとの提携を通じて木曜日にローンチした。

*OTC:over the counterの略称。直訳すると「店頭」を意味するが、経済・金融の専門用語では取引所を介さない相対取引のことをさす。売買する当事者間で数量・価格・決済方法が決められる。代表的な例としては債券、為替、FRA、IRSなどの非上場商品の取引がこれにあたる。(証券用語解説集、野村證券より)

このプラットホームを使うと、トレーダーはチャットインタフェース内だけでビットコイン(BTC)の大量売買注文や、イーサリアム(ETH)のオプション/先物を取引することができる(Deribitに注文が通る)。

Paradigmは今週新たにローンチされたプラットフォームであるが、すでにシンガポールに拠点を置くQCP Capitalや暗号通貨投資会社のGalaxy Digitalといった企業をクライアントとして持っている。最初のテスト取引もQCP Capitalと行ったようだ。

プライベートネットワークは銀行レベルに暗号化されているとのこと

元石油・ガスのOTCトレーダーであったAnand Gomes(アーナンド・ゴメス)氏が設立したParadigmは、自動化されておらず、不透明なことで知られる暗号通貨市場における取引の難点を解決しようとしている。

多くの場合、トレーダーは暗号通貨デリバティブ取引の依頼をTelegramで行う。業界の情報筋がThe Blockに語ったところによると、OTCの暗号通貨取引の大部分、おそらく50%は、数十の業者で構成されるTelegramのグループチャットを通じて行われているという。

仕組みはこうである。トレーダーが取引をしたい場合、手動でチャットグループに見積もりを送る。そして、相手が興味を持った場合は2人で取引を実行するためにプライベートチャットへ入る。ゴメス氏によると、この時代遅れの取引プロセスを伝統的な資産クラスの投資家も共有しているのだ。

Paradigmは、Telegramのスタイルを真似し、自動化システムを加えたプラットフォームを提供している。買い手や売り手は、特定のデリバティブ契約の見積もりを依頼する際、チャットプラットフォーム上でメッセージを送る。プラットフォームは、これら契約の価格をカウンターパーティから自動的に見積もる。2つのカウンターパーティ間で価格と取引量が合意されると、取引は自動的にDeribitで行われる。

つまり、Paradigmを利用すると、投資家は取引を実行するとき全て自動で処理され、契約が実行されないというリスクを追う必要がなくなる。

QCP CapitalのマネージングパートナーであるDarius Sit氏は、「ParadigmはTelegramですでに起こっていることを促進するだけだ」と述べている。

Deribitの最高執行責任者Marius Jansen氏によると、投資家が大量の暗号通貨デリバティブ契約を取引所の注文外で取引できるのは、これが初めてだという。伝統的な株式取引では一般的に見られるブロックトレーディングは、Geminiなどいくつかの暗号通貨取引所のスポット取引でしか利用できず、投資家がデリバティブ契約を大量に注文する際の頭痛の種となっていた。

Jansen氏は、次のように説明する。

取引先やヘッジファンドと話しているとき、彼らは本当にこの機能を欲しがっていた。現状、1つ1つ注文を処理しなければならない。注文した商品を受けてもらう場合は常にリスクを抱え、既に他の誰かが出してしまう場合もある。これは大きな問題だ

Cryptocurrency OTC GSR Marketsは、取引の不便さを感じ、Paradigmのソリューションを採用しているトレーディングファームの1つである。

GSR MarketsのトレーダーであるJohn Kramer(ジョン・クレイマー)氏は、「より円滑で効率的なボラティリティ取引につながり、クリプトオプション市場の流動性と頑健性の強化に向けた前向きな一歩となるはずだ」と述べた。

Paradigmは現在、Deribitのオプションと先物契約のみをプラットフォームを通じ提供している。近い将来、他のデリバティブやスポット契約を提供する取引所とも連携することになるだろうとCEOであるゴメス氏は言う。

ゴメス氏は、「この新機能が先例となり、他の取引所も仕組みに興味を持つはず。ボリュームが上がれば、契約したがるだろう」と語っている。

DeribitのJansen氏によると、Deribitは全暗号通貨オプション取引量の約95%を占めており、デリバティブ業界で最も強固な企業の1つだという。だが、ヘッジファンドやトレーディングファームが独自にオプションを含む暗号通貨の金融派生商品を立ち上げるなど、デリバティブ市場は過熱してきている。

また、暗号通貨のデリバティブ取引所であるLedgerXは、2017年に米国商品先物委員会(CFTC)から承認を得て以来、米国機関投資家にオプションを提供している。

Jansen氏は、「他の取引所もオプションを追加することを期待しているし、楽しみにしている。より大きな取引所にオプションが追加され、ユーザーを教育できるようになれば、Deribitにとっても良いことだ」と述べている。

参照:theblockcrypto


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Keisuke Kuribara
株式会社Propagation代表取締役。興味対象は、ビットコイン、大麻、ウェブ、金融、生物、心理など。金融から健康、テック、音楽など様々な事について執筆しており、このブログは月間10万PV程度となっております。自身のアウトプットや知的好奇心を満たすことが主な目的です。お仕事の依頼や相談などお気軽にお問い合わせください。
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