WordPress(ワードプレス)製のウェブサイトで、新しいテーマやプラグインを試したいとしよう。
このとき、いきなり実際にサイトが稼働している環境へ、いきなり突っ込むのは少し怖い。そこで、ローカル(手元のPC)などのデモ環境で稼働させてみてから、本番環境に入れるという手順を取ることは多い。
代表的なものでは、PHPの開発環境であるXAMPPなどがある。
だが、今回はより手軽にインストールでき、そのままの環境がクラウドにもあるBitnamiを使う方法を解説する。
Bitnamiとは
Bitnamiは、様々なオープンソースアプリケーションのパッケージングを提供する企業だ。ローカルにインストールするものから、クラウドで展開するものまでを用意している。
AWSやDigitalOceanといったクラウドベンダーにアプリケーションとしてパッケージングされていることで、迅速にビルドできる。
サーバーアプリケーション、開発スタック、インフラまでを、仮想マシンからクラウドまで多様に展開しているので、開発の障壁が大きく下がる。
CEOであるDaniel Lopez氏は、Bitnamiについて以下のように説明している。
Bitnamiは、違いを抽象化しようとするのではなく、機能が同等のプラットフォームに最適化されたアプリケーションとインフラスタックを提供することによって、マルチクラウド、クロスプラットフォーム環境の管理を簡素化します。これにより、プラットフォーム間である程度の標準化が可能になると同時に、ベンダー固有の機能やサービスとの蜜な統合が可能になります。
先日、仮想化技術を開発・販売する大手企業VMWareに買収された。
インストール
では、ローカルにBitnami WordPress Stackのページに行く。このStackは、ウェブサーバーにApacheを使用しているが、Nginxを使用したものもある。したがって、クラウド上に展開されているウェブサイトがNginxならNginx、ApacheならApacheというように、希望のパッケージをインストールすると良い。
今回は、クラウドやDockerのイメージではなく、ローカルにインストールするため、「On my computer」を選択する。

僕の環境がLinuxであるため画像はUbuntuのものになるが、お手持ちの環境に合わせたパッケージをインストールすれば良い。

ダウンロードできたら、以下のようなファイル(僕の場合は「.run」)を開こう。Windowsの場合は「.exe」、Macの場合は「.dmg」だ。

プログラムとして実行可能にしてあげる。

起動すると、インストールする環境の言語選択画面が表示される。こだわりがなければEnglish(英語)で良いだろう。

案内にそって「Next」をクリックしていく。

Php My Adminなどもインストールしたい場合は、チェックしておこう。デフォルトはチェック済みである。

インストールする場所を選択する。ローカルでBitnamiの他パッケージ(Magento、Drupal、Ghost、Kibana、Discourse、Matomo、Mattermostなど)もいじりたい場合、「Bitnami_Dev_Local」のようなフォルダを作り、作成したフォルダにインストールすると良いと思う。

WordPressのお決まりである、名前、メールアドレス、パスワードを入力。他の誰も入らず、自分でテストするだけなら「user : user」「password : password」などで良い。

MySQLのポートを指定。デフォルトで問題ない。

ブログの名前を指定。後に変更できるし、デフォルトで良いだろう。

SMTP(メールの送受信)をする場合は、設定する。僕は特にいらないのでパスした。

Next!

Next!

インストール完了街の状態。数分待つ。

完了。Finish!

先でFinishをクリックすると、自動的にサーバーが立ち上がりローカルのIPアドレス「127.0.0.1:8080」などに遷移する。「Acceces WordPress」をクリックしよう。

お決まりの「Hello worsd!」画面。テーマはTwenty Nineteenだ。

あとはもう大丈夫なはず。いつものやつ。

裏側では、↓こんなふうにBitnami WordPress Stackが立ち上がっている。

8個ほど、デフォルトでプラグインがインストールされていた。全部削除だ

インストールする際にEnglishを選択したので、Site Languageが英語になっている。日本語が良い場合は、プルダウンメニューから「日本語」を選択し、保存してあげよう。

以上。
楽しんでください!