統計分析によると、ベネズエラのボリバル・ソベラノとビットコインへの取引(主にビットコインへの交換需要)は、2019年8月の初めに史上最高値を記録している。

kindle unlimited

インフレ通貨とビットコインへの需要

2019年に入ってからベネズエラのボリバルは深刻なハイパーインフレが続いており、国際通貨基金(IMF)は会計年度中にインフレ率が1000万%上昇すると予測している。

ベネズエラ インフレ
人参を買うのにも大量の紙幣を必要とするベネズエラ。数日後にはこの紙幣では買えなくなる。
Via : thedailybeast

経済環境が不安定となった結果、暗号通貨(主にビットコイン)は既存経済の値動きに比べて比較的安定した価値の保存手段となっている。一般市民がビットコインやその他暗号通貨のユーザーになっていることに加え、ベネズエラ政府自身も独自の国家支援となるコインをローンチし、大規模なビットコイン取引のパイロットプログラムをテストした。

このような経済状況が、ベネズエラ国内におけるビットコインの採用と利用の大幅な増加に寄与しているようだ。CoinDanceのデータによると、LocalBitcoins.comでのボリバルからビットコインへの交換は劇的に増加しており、ビットコインと交換されるボリバルの数量は先月だけで200億近くも増えた。

Weekly LocalBitcoins Volume (Venezuelan Bolivar)

また、CoinDanceのグローバル統計によると、ここ数ヶ月から数週間でビットコイン取引量が過去最高を記録したのはベネズエラだけでない。コロンビアやアルゼンチンなど中南米の国々では、ベネズエラと同時期に現地通貨からビットコインへの取引量が急増している。また、中南米地域だけでなく、カザフスタンといった通貨が安定しない国も同様である。

Businessinsiderが掲載している記事を見ると、インフレ率が高い国はアフリカや中東が多い(2017年のデータ)。

コロンビア・ペソ
アルゼンチン・ペソ
カザフスタン・テンゲ

注目すべきは、いずれの国も大きなインフレの時期を迎えていることだ。コロンビア中央銀行は、7月末にインフレが目標を上回る公算が大きいと発表。アルゼンチンでは、ペソに対する国民の信頼とビットコインの使用との間に直接的な相関関係が見られている。

貿易摩擦とビットコイン

米中摩擦が起きている今、チャイナマネーがビットコインへ流入していると見られ、価格は7月後半から8月にかけて大きく上昇している。S&P500種株価指数とダウ工業株30種平均、ナスダック総合指数、ニューヨーク原油先物相場は8%近く下落するなどリスクオフモードである市況だが、ビットコインは値上がりするという面白い状況だ。

ただし、筆者の中国人の友人曰く、中国人はビットコイン取引をOTC(相対取引)で行うようなので、実際に中国元がビットコインへ流れているかは不明である(取引所のデータとして出てこないため)。HuobiOKEXのOTC機能を使うユーザーが多いとのことで、OKEXのOTC取引は、PaypalやWechat、中国の銀行へ法定通貨の入出金が出来ることを筆者は確認している。

国際的な貿易摩擦が起きた際、リスクを嫌う投資家のマネーがビットコインへ流れるようになるのは極めて自然であると感じられ、これは誰も制御・コントロールできないコモディティだからだ。USBやPC、スマートフォンといった端末で誰にも関与されず持ち運べる資産など、暗号通貨以外に無い。

レイ・ダリオ氏が述べているように、今はゴールドに買いが入り、ドルが売られている状況である。ドル売りビットコイン買いというポジションがスタンダードになったとすれば、これは面白いなと感じる。

参照:Bitcoin Magazine

Total
1
Shares
You May Also Like